腎臓や膀胱の不調は体操で改善しよう!
寒い時期に情緒不安定になりやすい。
一年で体重が10kg減少した。
夜中にトイレで起きてしまう。
こんな症状で悩んでいませんか?
これらの症状は、東洋医学では腎や膀胱の弱りに分類されます。安易に薬でコントロールしても、薬が切れれば、また元に戻ってしまいます。
そもそも、弱っている腎や膀胱を強くすれば、根本的に解決されます。
西洋医学における腎臓とは
腎臓の主要な機能とは、
- 体内の老廃物の排泄
- 体液の恒常性の維持
- ホルモンの産生
になります。
腎臓は体内の老廃物を血液から濾し出して、尿として排出します。
たんぱく質が体内で代謝・分解されてできた窒素化合物(尿素やクレアチニン、尿酸)、体内で行なわれる新陳代謝で生じた老廃物、体内に入った不要な薬物や毒物もみんな尿の中に溶けて排出されています。
体内には水分以外に
- ナトリウム
- カルシウム
- マグネシウム
- カリウム
- リン酸イオン
- 重炭酸イオン
といった電解質が決まった割合で含まれており、一定に保つように、腎臓からの排泄量を調整しています。
また、各種のホルモンを産生し分解します。
腎臓は、レニンと呼ばれるホルモンを分泌してNa・Kなどの吸収を左右し、血圧の調整も行っています。
レニンは、血液中のたんぱく質に作用してアンジオテンシン(血圧上昇ホルモン)を作ります。
また、プロスタグランジン(血圧降下ホルモン)を分泌して血圧を下げます。
エリスロポエチン(赤血球の産生促進)の分泌が減少して貧血の症状が出てきます。
インスリンなどのホルモンを分解します。
まとめると、
- 血圧の調整
- 水分代謝の調節
- 赤血球の産生
を調節しています。
他にも、多くのホルモンを分解します。
アセトアミノフェン 、アラキドン酸、アンジオテンシンなどの薬物を始め
などを分解します。こられのホルモンは分解が遅れると新たな分泌が滞ります。
そのため、
- 不妊
- 疲れやすさ
- 水分代謝
- 血糖値調節
- 骨の代謝
身体の成長などは、腎臓の機能が低下していると不具合が出やすくなることに昔の人は経験的に気が付いていたんですね。
東洋医学における腎とは
東洋医学では腎の役割として、
- 成長
- 発育
- 妊娠
には親から受け継ぐ腎の力が必須と考えています。
また腎をつよくするには、
- 塩分
- 水分
のバランスをとるようにしてくことが大切です。
腎がしっかりとしていれば津液(水分)の流れは保たれます。
腎の力は、年齢とともに衰えると考えられているのも特徴の一つですね。
例えばアルコール飲料を飲むと小便が多く出るようになります。
若い時は、お酒を飲むとすぐトイレに何度も行きたくなりますが、年齢とともに身体が冷えてくるとあまり出なくなります。
このように、腎の役割は年齢とともに衰えるものだと考えたのですね。
西洋医学から見た膀胱
膀胱は平滑筋と呼ばれる、自動で動く筋肉でできており、尿が溜まってくると脳にお知らせします。これが尿意ですね。
膀胱に貯められる尿は、平均で400~500mlなので、実にペットボトル一本分近く貯められます。
女性は子宮があるため、男性の8割ほどの量しか貯められませんが、少量でしたくなる人は膀胱が固くなっています。
また、尿意は自律神経によりコントールされているので、頻尿や夜間のトイレは自律神経の乱れが疑われます。
- 頻尿は一日に七回以上の尿意
- 夜間頻尿は就寝時に二回以上の尿意
をさします。
東洋医学から見た膀胱
まず、東洋医学における膀胱は、腎臓から膀胱までの、尿の生成から排尿までを指します。
実は、膀胱は自律神経の影響を最も受けます。
大切な大一番の前にトイレに行きたくなるのは交感神経の興奮から膀胱が強く収縮するためですね。
その中でも異常な状態を次の様に定義しています。
膀胱湿熱(ぼうこうしつねつ)
ウイルスや細菌の侵入は、膀胱に熱を持ち排出のために頻尿になります。
また、炭水化物の摂り過ぎや、水分不足のために体温が上がり、熱を排出するために頻尿になる場合もあります。
この場合は頻尿ですがミネラルウォーターを摂るのが重要ですね。
他にも、食べ過ぎや飲み過ぎが原因に考えられます。
そんな人には、
- 吹き出物が多い
- 便秘になりやすい
などの症状が見られます。
湿熱対策には、
- 利水作用
- デトックス作用
が高いお茶が良いですね。はと麦茶がお勧めです。
大切なのは、
- 余計な津液や熱を外に出す事
- 原因となる飲食を控える事
ですね。
そして適度な汗をかくために、運動や入浴をこまめにする事が大切です。
腎の症状を改善するには
まずは、下腹部を冷やさない事ですね。
日本の和服は、帯やももひきなど、下腹部を冷やさない工夫が凝らされています。
特に、日本は湿気が多く冷えやすいので、効果が高かったと言えますね。
今は、洋服がメインですが、オシャレな腹巻きやタイツがあるので利用しましょう。
また、基本的に湯船に浸かるようにしましょう。
冬場は、少し温くても良いので30分以上浸かりましょう。
腰の後ろで、骨盤辺りにカイロを当てるのも良いですね。
また、しっかりとグッスリ睡眠をとることも重要です。
身体を温める同時に、合わせて体操をすると、より効果的です。
腎と膀胱を強くする体操はこれで決まり!
この体操は虎の動きを参考に考えられています。
虎の動き
手の握力増強や、全身の関節と背骨を動かし、肩周りから手の運動をしましょう。
虎のように力強く瞬発力のある動きを心がけましょう。
結果として背骨や肺、腰の動きを良くするので腎臓や膀胱、生殖器に良い影響があるでしょう。
キャットバック
背中や、腰の凝り固まってしまった筋肉の改善を目指す体操です。
①肩とももの付け根から床に垂直になるように手と膝をつき四つばいになります。
②四つばいの姿勢から背中を丸めるように天井へ引き上げます。
この時に息を細く吐きながら、おへそをのぞき込むようにします。
背中が丸められることで背骨にそった脊柱起立筋へのストレッチがかかります。
③今度は息を吸いながら、背中を反らし、胸郭をストレッチしていきます。
天井を見るように目線を上げ、首を前にのばしていきます。両手で床をじんわりと強く押していってください。
交互に繰り返し10セットを目安にまずは3セット行いましょう。
サイドルック
同じく四つばいの姿勢から、左右に伸ばすことで上半身の横の動きを滑らかにします。
日常生活の中であまり動かないため固くなりがちな部分です。
①肩とももの付け根から、床に垂直になるように手と膝をつき四つんばいになります。
②姿勢が崩れないように注意し、息を吐きながら横から左右のつま先をのぞき込むようにして上半身を左右に曲げましょう。
脇腹あたりにストレッチを感じながら左右5回ずつ行いましょう。
最後は指の体操です。
①手を前に伸ばして、グー、パー、グー、パー、と握ったり開いたりを繰り返します。
②右手をグーにして胸元へ。左手はパーにして前に突き出す。
次に右手をパーにしながら突き出し左手はグーにしながら胸元へ引き寄せる。
この動作を何度か繰り返したら逆も行いましょう。
この体操をお風呂で温まりながら行うと効果的です。
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まとめ
寒い時期に体調を崩しやすい人は、腎が弱いと言えますね。
普段から、冷やさないように気をつけて温めましょう。
冷えにくい人ほど、身体の関節の動きが大きく、代謝が盛んなので、体操を習慣にすると良いですよ。
合わせて体操を行うと腎を強くする事が可能なので試してみて下さい。
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筆者:澤 楽
鍼灸マッサージ師で東洋医学と西洋医学の融合と併用を目指しています。
農学部出身なので栄養学から見た薬膳についても書いていきます。普段は大阪市中央区のほのか整骨院で院長をしています。
澤楽はペンネームです。
ほのか整骨院