東洋医学で体質改善!脾虚(土タイプ)の養生法
土タイプ
倦怠感が強いのは何故か。
イライラしやすいのに理由はあるのか。
元々の性格であると言えばそれだけですが、東洋医学では内臓の状態が性格に影響を与えると考えました。
こちらでは、脾虚(ひきょ)と呼ばれる消化器系が弱い人の特徴と、体質改善の仕方を書いていきます。
東洋医学は体質診断から始まります
体調を崩しやすい時期は体質によって決まっています。
東洋医学においては春・夏・秋・冬・季節の変わり目の5つの季節に分類しています。
これは、熱さや寒さに加えて、湿度や身体の水分量などを目安に体調の変化を見ているからです。
消化器系が弱い脾虚体質の特徴
脾虚になりやすい人は、肝が強く働きやすい事が多いですね。
食べ過ぎで脾虚になる人が多く、疲れやすいのが特徴です。
また、身体の水分を失い過ぎた時に、食欲不振などの気虚症状が出る事もあります。
一度にたくさん食べず、少しずつ分けて食べることで、胃腸への負担を減らしてやる事が最も大切ですね。
倦怠感が出ても食べ過ぎていると、機能低下は一段と進み、冷えの症状が出てきます。
こうなると、
- 腹痛
- 下痢
- 冷えはさらに悪化
などの症状に見舞われます。ビールなどの冷たいお酒を多飲する人に多いですね。
また、冷えているが、水分量が足りてない人は
- のぼせ
- 粘血便
- オナラや便の臭いがキツい
こんな傾向もあります。
つまり、脾虚体質の人の体調を崩すキッカケは、暴飲暴食ですが、水分の摂り方で症状には差が出るということですね。
倦怠感の強い脾虚体質の改善
最も重要なのは、食欲がない時に、無理して食べないことですね。
当たり前のようですが、脾虚体質の人は空腹に強いストレスを感じるので、空腹になる前に食べる傾向があるからです。
また、
- 動物性たんぱく質
- 脂質
などは少し減らしましょう。
過剰なタンパク質や脂質は、リンパの流れを悪化させ、体調を崩しやすくします。
また、倦怠感が強い時は
- 冷たい飲み物
- 生野菜
を控えて白湯を積極的に飲みましょう。
精白されていない穀物(玄米など)を、よく噛んで消化を促しましょう。
生姜を入れた根菜のスープなど、身体を温める食事を心がけましょう。
季節の変わり目に体調を崩すのは
水分代謝のバランスが崩れるからですね。
水がしっかりと排水溝に流れていかずに、道路に水溜りが出来ている状態。
水毒(すいどく)と呼ばれる状態で、身体は余分な水分を排出しようとします。
つまり、
- 下痢
- 吐き気
どちらも余分な水分を排出しようとする働きですね。
水分の巡りが悪いと、老廃物の排出も出来ないのでダルくなるのは当然です。
原因は胃腸が冷えた事により、水分代謝が悪くなります。
きっかけは冷たい物の摂り過ぎや暴飲暴食なので注意しましょう。
改善のために必要な事とは
原因の一つは湿邪(しつじゃ)と言われます。
湿邪とは、冷えた身体を温めるのに、胃に熱がこもった状態で、食べてもすぐにお腹が空きます。
結果として、食べ過ぎてしまい限界を越えた時に体調を崩します。
水湿を改善するには、余分な水を排出するだけでなく、偏った水のバランスも摂ることが重要ですね。
水毒のある人は、水分はよく摂るけれども口は渇く。飲み過ぎた次の日のような状態です。
摂るべきは白湯ですね。大切なのは、水分を身体に吸収させる事ですが、冷たい水分は受け付けません。
また、ミネラルバランスが崩れているので、白湯で割ったホットポカリが理想的。
そして、普段から節制し、空腹の時間を作りましょう。
お粥が弱った身体に良いのは、身体を温め、ミネラルである塩分を補給し、吸収しやすい水分になっているからですね。
うどんも同様の理由で卵やネギがセットの方が水分の吸収が高まります。
脾経のお勧めツボ3選
脾経(膵臓)の改善にお勧めのツボは三つあります。
①太白(たいはく)
場所は足の親指の付け根にある太い骨の内側で膨らみの後ろの窪みです。
このツボは膵臓の機能を高めると同時に肺の機能も高めます。
ツボ押し棒やボールペンの丸い方で少し強めに10秒ほど押しましょう。じんわりと痛気持ちいい位が効いています。
②三陰交(さんいんこう)
場所は内くるぶしの上4,5寸(約9cm)で血流の悪い人は痛みます。
血流の改善ツボとして有名で
- 生理不順
- 生理痛
などの婦人科疾患にも有効ですね。
指腹で優しく押して30秒ほど待ちましょう。温まってきたらOKなのでカイロなどで温めても良いですね。
③陰陵泉(いんりょうせん)
三陰交より上に上がって行った骨の内側です。膝の内下方ですね。
こちらも血流改善のツボとして有名で三陰交と合わせて使うとより効果的です。
女性は足元を冷やさないように言われるのは血流のツボがあるためですね。
30秒くらい優しく押すか温めましょう。
|
まとめ
脾虚体質の人は、消化器に負担をかけると悪化します。
改善のためには、
- 消化しやすい食生活
- 胃腸を冷やさない
そういう所に気をつけましょう。
お風呂などで温めるのも効果的なのでぜひ試して下さいね。
LINEに登録してもらえれば最新のブログ情報をお届けします。 また、個別に治したい症状があれば改善のために必要ツボのとり方を送ります
⇒施術や講義を希望の方はこちら
筆者:澤 楽
鍼灸マッサージ師で東洋医学と西洋医学の融合と併用を目指しています。
農学部出身なので栄養学から見た薬膳についても書いていきます。普段は大阪市中央区のほのか整骨院で院長をしています。
澤楽はペンネームです。
ほのか整骨院