東洋医学から見る心臓の症状とは
内臓
心臓とはどんな臓器か?
西洋医学なら、血液を送り出すポンプ機能とか説明出来ますね。
東洋医学では、実に多様な考え方をしています。こちらでは、東洋医学における「心(しん)」の役割についても書いていきます。
一般的な西洋医学における心臓
まず、心臓から血液が全身へと送り出されています。
途中、肺の近くを通り、酸素を受け取ります。
その他、脳の近くでホルモンを受け取ったり、消化器系の近くで、栄養と老廃物を受け取りますね。
さらに、肺に二酸化炭素を、腎臓に尿素や老廃物を排出したりと、身体の中を流れる重要な通り道を提供しています。
この重要な流れは、筋肉のポンプ機能が低下すると滞り、交感神経が昂ぶります。
結果として、身体は興奮状態となり、心拍数が増加し心臓の収縮が強くなります。
この状態が長く続けば、自律神経失調症の原因となります。心臓が属する火タイプに自律神経失調症が多いのは、こういったメカニズムからですね。
一般的には、慢性心不全と呼ばれる状態になるので注意しましょう。
虚血性心疾患
心臓に酸素と栄養を送る冠動脈が硬く、狭くなった状態を狭心症と言います。
完全に詰まった状態は心筋梗塞と呼ばれます。
うっ血性心疾患
心臓の収縮する力が弱まり、むくんだ状態を言います。
血液の状態を良くするには、ドロドロの原因である悪玉コレステロールを取り除く
- 魚に含まれるDHAやEPA
- イカやタコ、貝に含まれるタウリン
を摂取するか、血流をサラサラにする硫化アリルを含む
- タマネギ
- ネギ
- ニラ
- ニンニク
- ラッキョウ
などが大切です。
また、心臓から送り出される血液の約15%が脳へ行くので、慢性的に血流が悪い状態では脳の機能低下を招くので、うつ症状の原因にもなります。
当然、
- 意識や気力の低下
- めまい
- 立ちくらみ
といった症状が出てきます。
次は東洋医学からの心臓を見てみましょう。
東洋医学における心の役割
一つ目はポンプ機能。
肝に貯蔵されている血(栄養)を、身体全身に送ります。
二つ目は精神作用。
昔の人は、心臓にこそ心(こころ)が宿ると考えました。
実際に、心臓移植をした人が、ドナーの記憶を引き継いだという事例からも、馬鹿には出来ませんね。
西洋医学の観点からも、自律神経失調症からうつ症状のメカニズムは解明されました。
心の不調としては三種類。
一つ目は心血虚(しんけっきょ)
これは自律神経失調症の情緒の問題や睡眠障害などが挙げられます。
二つ目に心陰虚(しんいんきょ)
陰虚とは水分不足の状態で血液のドロドロ状態を指します。
寝汗や夢見が多くなるなどの睡眠の低下が見られます。
三つ目は心気虚(しんききょ)
加齢による心の弱りです。
年を重ねてワガママになったり、我慢出来なくなったりするのはこのためです。
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まとめ
心臓の役目は、血を巡らせるためのポンプ作用ですが自律神経に大きな影響を与えます。
そのため、精神面への影響も大きく、脳への酸素欠乏は特に大きく影響しますね。
心臓には、心が宿ると考えられたのはこのためですね。
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筆者:澤 楽
鍼灸マッサージ師で東洋医学と西洋医学の融合と併用を目指しています。
農学部出身なので栄養学から見た薬膳についても書いていきます。普段は大阪市中央区のほのか整骨院で院長をしています。
澤楽はペンネームです。
ほのか整骨院