妊娠中の養生法
スッキリ漢方薬
妊婦さんは普通の状態とは違うので色々と気を付けて欲しいのです~
妊娠中の身体の変化
妊娠すると母体には様々な変化が現れます。
特に東洋医学では、養胎優先(ようたいゆうせん)という言葉で母体が赤ちゃんを養うことを優先している状態とします。
妊娠すると現れるのが、
- 口渇
- 便秘
- のぼせ
- めまい
などです。
これは交感神経が優位の状態で、赤ちゃんの発育により気(代謝)が盛んになっている証拠です。
気(代謝)が高いのは悪いことではありませんが、上手く発散が出来ないと気の巡りが滞り、うつ症状や頭痛などの気滞を生じます。
また水分代謝が悪くなるので、もともと水分代謝が悪い人はつわりがひどくなります。
つわりとは妊娠中の津液(水分)の停滞を調整するために起こる反応です。
妊娠中の養生法
妊娠中には、血(栄養)を充実させて、水分代謝を調節する脾と腎を補うのが大切です。
また妊娠中に避けなければいけないことは、
- 発汗
- 下痢
- 利尿
などは三禁と呼ばれ過剰にならないように注意しましょう。
発汗は水分代謝を高めますが、過度になると気(代謝)の低下を招き冷えを悪化させます。
下痢になると、身体の熱を冷ます機能が低下するので、冷たい飲食は控えましょう。
また最近では健康食品の弊害も訴えられています。
それは漢方薬でも例外ではなく、大黄甘草湯などの便秘薬のせいで下痢を起こす人もいます。
また風邪の時に用いられる葛根湯は発汗を促すので、夏の間は気をつけましょう。
利尿作用のある薏苡仁(よくいにん)も堕胎の危険があるので、摂りすぎには注意です。
おすすめの漢方薬
漢方薬のなかには、妊娠中におすすめのものもあります。
特に当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)は、妊娠時の血液の流れを良くして妊娠高血圧の予防に効果があります。
また服用していると
- 流早産の予防
- 分娩時間の短縮
- 陣痛軽減
などが確認されています。
また不妊治療にも使われます。
普段から月経痛や月経不順があった人には特におすすめです。
津液(水分)の停滞は歩くことで解消されます。
歩くことは津液(水分)と血(栄養)の両方を巡らせます。
その上で当帰芍薬散などで血(栄養)を充実させると、お母さんも赤ちゃんも健康に過ごせます。
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妊娠中の身体の変化を知って健康に!
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筆者:澤 楽
鍼灸マッサージ師で東洋医学と西洋医学の融合と併用を目指しています。
農学部出身なので栄養学から見た薬膳についても書いていきます。普段は大阪市中央区のほのか整骨院で院長をしています。
澤楽はペンネームです。
ほのか整骨院