東洋医学から見た大腸
内臓
どんどんと新しいことが発見される場合もあります~。
今日は大腸の最新情報です~
消化器系の内臓
胃の中に入った食べものは胃液とまざって粥状になり、胃に滞在する時間は平均で2~3時間です。
脂肪分の多い食べものは4~5時間と滞在時間が長くなります。
小腸は、体の中で一番長い臓器で全長6~7メートルになります。
胃から送られてきた消化物を5~8時間かけて分解し、水分と栄養分の80%を吸収します。
大腸の長さは1.5メートルほどで15~20時間かけて、小腸で吸収されなかった水分を吸収します。
この大腸で残るのは繊維質などの消化できない物質です。
体温が低かったり水分が少なかったりすると便秘になりやすくなります。
そのため寒くて乾燥する冬は便秘になりやすい季節です。
大腸の働きが正常だと、1日に150~200gの便が排出されます。
便は約75%が水分です。
食べたものはほとんどが分解されています。
便となるのは消化しきれなかった食べかすです。
他にも腸内細菌の死骸などが含まれます。
大腸の反応
大腸では
- 下痢
- 便秘
- 腹痛
など様々な反応が起こります。
下痢が起こるのは腸の動きが活発な証拠です。
腸の動きが活発になると便が直腸に届くまでの時間が早まり、水分の吸収が不十分になります。
対して便秘が起こるときは腸の動きが鈍く、便が直腸に届くまでに時間がかかり水分が腸に吸収されすぎます。
そのため便の硬さで大腸の状態が分かります。
余分な水分の吸収はむくみや冷えの原因にもなります。
健康な便はバナナ状で7~8割が水分で、残りの2~3割が腸内細菌や腸壁です。
便の色が黄褐色だと、胆汁のビリルビンが含まれます。
ビリルビンは健康の指標となり腸内が善玉菌優位で酸性なら黄褐色で、悪玉菌が繁殖しアルカリ性なら黒っぽい色になります。
東洋医学の大腸
宿便という概念は昔からありました。
現代では宿便を否定する医師もいます。
ですが実際に大病を患って断食などをすると、大便に腸の異常な排泄物が混ざります。
この異常な排泄物が腸に長く留まった宿便と考えられていました。
ちなみに明治以降では宿便ではなく宿食と表記されているそうです。
現代でもバリウムの検査後にはに、下痢を数回繰り返しても腸管壁にバリウムは残存しています。
そのため宿便という概念は完全には否定できないというのが現状です。
私は宿便というものは、ターンオーバーによる腸壁だと考えています。
年齢を重ねると代謝が低下して腸壁のターンオーバーが起こりにくくなります。
そのためターンオーバーが活性化されてまとめて排出された便が宿便になると考えています。
また黒い色は古くなった胆汁です。
胆汁は体内を循環し、何度も再利用されているうちに黒くなります。
そのため消化する物が無くなった胃腸から排泄された腸壁と胆汁こそが宿便の正体と考えています。
ですが見方を変えれば説明できることもたくさんあります~。
だから両方の見方を知ることは大切なんです~
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筆者:澤 楽
鍼灸マッサージ師で東洋医学と西洋医学の融合と併用を目指しています。
農学部出身なので栄養学から見た薬膳についても書いていきます。普段は大阪市中央区のほのか整骨院で院長をしています。
澤楽はペンネームです。
ほのか整骨院