土樹のピンとくる栄養学は乳酸
ピンとくる栄養学
乳酸は一時期は疲労物質と考えられてきましたが、最近では違う見方をされています~。
今回はそんな乳酸の知られざる秘密に迫ります~。
乳酸とは
以前は乳酸と言えば体内が無酸素状態になることでできる燃えかすで老廃物とされてきました。
だから疲労は乳酸が多く溜まった状態と考えられていました。
そのため乳酸の分解を促すことが疲労回復に重要とされていました。
実際に運動をしていても体内は無酸素状態にはなりません。
サッカーなどの無酸素運動を長時間するスポーツ選手は、試合終了後に乳酸が残っていませんでした。
そもそも完全に酸素が無くなっているならば身体に重篤な問題が起こってしまいます。
またフルマラソンのランナーはよく高地トレーニングをしますが、高地トレーニングに身体が馴れてくると乳酸が溜まりにくくなることが知られています。
そもそも乳酸の蓄積は運動時間と比例していません。
運動時間と比例して減っているのは筋グリコーゲンです。
仮に無酸素運動が原因で乳酸が出来るのならば、筋グリコーゲンが減少した分だけ乳酸が出来ているはずなのです。
分かっているのは、乳酸が出来るという事は糖が分解されているという事です。
運動強度を上げていくと、ある強度から急に血中の乳酸濃度が高くなります。
速筋線維が使われるようになると、アドレナリンのように糖利用を高めるホルモンが多く分泌され糖の利用が促されるのです。
そして乳酸は姿勢を維持する遅筋繊維で消費されます。
乳酸は食事でとっている
乳酸はエネルギー源であり、スポーツドリンクなどにも乳酸が入っています。
そしてワインや漬け物などの発酵食品に乳酸は多く含まれています。
そして乳酸はエネルギー源としてミトコンドリアで使われています。
特に運動中に乳酸は遅筋線維や心筋で多く使われています。
運動中に速筋線維からできた乳酸は、遅筋線維や心筋で使われるという仕組みになっていたのです。
特に心臓は乳酸を利用する仕組みが整っています。
つまり乳酸は使う場所や目的が違うだけで、糖と同じエネルギー源なのです。
ちなみに糖から乳酸になる過程よりも、乳酸を分解した際に得られるエネルギーの方が多いのです。
そのため乳酸はより活動に重要な場所で使われていると言えます。
一般的にいって、トレーニングの中でも持久的トレーニングをすれば同じ運動量でも血中乳酸濃度は下がります。
高校生など発育期の人や、普段からパワートレーニングなどで筋肉量が多い人は乳酸濃度は上がる傾向にあります。
そのため持久筋が多い人には乳酸は溜まりにくいという事が考えられています。
だから乳酸は必要な成分で、心臓の機能が低くなるアラフィフからは乳酸は大切な物質です~
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筆者:澤 楽
鍼灸マッサージ師で東洋医学と西洋医学の融合と併用を目指しています。
農学部出身なので栄養学から見た薬膳についても書いていきます。普段は大阪市中央区のほのか整骨院で院長をしています。
澤楽はペンネームです。
ほのか整骨院