木一郎のスッキリ漢方薬の生薬は咳風邪に効果のある麻黄

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人物紹介

木一郎(もくいちろう) 三人兄弟の長男

几帳面でリーダー気質、理論的だが怒りやすい面も。仕事大好きで競争に強い。鍼灸用品や漢方薬を販売する会社の経営者で金代と水太の上司。

金代(かなよ) 二人姉妹の下

マイペースで職人気質、とにかくこだわりが強い。友達は少ないが深い付き合いで寝るのが大好き。木一郎の鍼灸用品の会社で働いている。灸のツボを習っている

水太(みずた) 二人兄弟の下。 とにかく行動的でじっとしていない、意外にビビりな面もあり、新しいことを始めたいが始めるまでに時間がかかる。木一郎の会社に勤務。釣りとスポーツが趣味。通販が大好き。

 

木一郎「今日は、漢方薬の中でも使われることが多い麻黄の紹介だよ」

水太「カッコいい名前ですね!」

金代「麻薬っぽい感じですね」

木一郎「実は、効能は麻薬のような側面もあるから覚えておくといいよ」

麻黄の特徴

麻黄の主な成分は、エフェドリンと呼ばれる神経を興奮させる成分です。

そのため、麻黄を含む漢方には栄養ドリンクのような効果が期待できます。

なぜなら、エフェドリンという成分は構造が覚せい剤に近く、中枢神経系に活力を与えます。

化学的に覚せい剤と構造がとても似ているために、スポーツ選手のドーピングと間違えられることもあるのです。

製薬会社の薬剤情報にも、麻黄の入った処方の使用上の注意の欄には

  • 不眠
  • 発汗過多
  • 動悸
  • 精神興奮

などの交感神経系が亢進したときの症状が副作用として記されています。

とは言っても、漢方薬で用いられる麻黄は安全な量なので、副作用が起きることは稀です。

漢方に詳しい人は、体力を補う補中益気湯と、身体を興奮させる麻黄を使った葛根湯を併用して栄養ドリンクの代わりにする人もいます。

麻黄はしばしば風邪の治療に用いられ、桂皮と組み合わせて用いられことが多いです。

などがあります。

エフェドリンには鎮咳作用があり、身体を温める作用でウイルスとの闘病に強くします。

このように体の治癒力を助けるように体温を上げる作用と、眠くならずにだるさも取れるという点が、普通の風邪薬との大きな違いと言えます。

花粉症に効くという小青竜湯の効能も、麻黄の効果によります。

漢方薬による花粉症治療は、ただ鼻水を止めるというばかりでなく、頭がぼーっとしたあの気だるい不快なだるさも解消してくれるというわけです。

漢方薬による風邪の初期治療の原則は身体を温め、発汗させることが中心です。

こんな麻黄の効能は、風邪薬ばかりではなく、

  • 冷え性の改善
  • ダイエット

などにも利用されます。

麻黄の薬能は

  • 発表解表
  • 宣肺止咳
  • 利水消腫

などがあります。

発表解表とは身体を温めて汗を出させる作用、宣肺止咳とは咳を鎮める作用で、これらは風邪や喘息治療に有用です。

そして利水消腫は浮腫みと腫れをとる作用で、さまざまな皮膚疾患や関節炎などに応用されます。

 

 

麻黄を使って身体の機能を向上しよう

木一郎「というように、麻黄は交感神経の興奮を促す作用が強いんだ」

水太「疲れたときに飲めば良いんですね!」

金代「分かりました(近所のドラッグストアで葛根湯は売っているかな)」

*金タイプの金代は、人の話に返事をしていても他のことを考えていることが多いです。水タイプの水太は、思ったことがすぐに口に出てしまいます。木タイプの木一郎は、理論的に行動します。

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筆者:澤 楽

鍼灸マッサージ師で東洋医学と西洋医学の融合と併用を目指しています。
農学部出身なので栄養学から見た薬膳についても書いていきます。普段は大阪市中央区のほのか整骨院で院長をしています。 澤楽はペンネームです。
ほのか整骨院

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