木一郎のスッキリ漢方薬は喉を潤し咳を鎮める麦門冬湯(ばくもんどうとう)
スッキリ漢方薬
人物紹介
木一郎(もくいちろう) 三人兄弟の長男
几帳面で気質、理論的だが怒りやすい面も。仕事大好きで競争に強い。鍼灸用品や漢方薬を販売する会社の経営者で金代と水太の上司。
金代(かなよ) 二人姉妹の下
マイペースで職人気質、とにかくこだわりが強い。友達は少ないが深い付き合いで寝るのが大好き。木一郎の鍼灸用品の会社で働いている。澤楽に灸のツボを習っている
水太(みずた) 二人兄弟の下。 とにかく行動的でじっとしていない、意外にビビりな面もあり、新しいことを始めたいが始めるまでに時間がかかる。木一郎の会社に勤務。スマート筋トレを実践しており、通販が大好き。
木一郎「今日は、長引く咳に安心して使える麦門冬湯だよ」
金代「咳に使う漢方薬は多いんですね」
水太「覚えきれないっす!」
木一郎「とは言っても、咳に使う代表的な漢方薬は三つだから覚えておくように」
麦門冬湯とは
麦門冬湯は、
- 切れにくい痰
- 強い咳き込み
- 咽頭の乾燥感
などを伴う気管支炎や気管支喘息に用いられます。
麦門冬湯は風邪の後に咳が長びくときにおすすめです。
眠くなる成分が無いので、 運転する方や受験生などにも重宝されます。
また、麦門冬湯とは漢方の古典である金匱要略(きんきようりゃく)では、
などの働きがあり、熱によって身体の津液(水分)が失われ、乾燥した状態を潤すとあります。
麦門冬湯の構成生薬は、
- 麦門冬 (ばくもんどう)
- 粳米 (こうべい)
- 大棗(たいそう)
- 半夏(はんげ)
- 人参(にんじん)
- 甘草(かんぞう)
などの補う力が強いものがメインになります。
ほっそりタイプの人や年配の気虚(ききょ)に分類される方でも安心して飲める漢方薬です。
風邪をひいた後に咳が止まらなかったり、夜に寝ようとすると痰が喉につまり苦しくて眠れなかったりする時にもおすすめです。
割と元気だけど、咳と痰があり喉の乾きが強い場合には効果が高いのです。
こんな人は、普段から口呼吸になっていることも多くみられます。
口で息をすると、口や喉が乾燥して唾液が出なかったり、冷たい空気が喉から気管を刺激し炎症が起こしやすかったりします。
麦門冬湯を飲むと胃腸が温まり、気道粘膜や消化管粘膜が潤います。
冷たい空気と乾燥が原因の咳には特に効果的です。
割と幅広い年齢で安心して使える漢方薬の一つです。
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身体の弱い人の咳に効果あり!
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筆者:澤 楽
鍼灸マッサージ師で東洋医学と西洋医学の融合と併用を目指しています。
農学部出身なので栄養学から見た薬膳についても書いていきます。普段は大阪市中央区のほのか整骨院で院長をしています。
澤楽はペンネームです。
ほのか整骨院