津液(しんえき)不足や痰湿(水分停滞)の症状が示す意味とは
気・血・津液
東洋医学の津液不足
朝起きたら舌に歯型が付いている。
喉は乾かないが顔がほてる。
足が常にむくんで冷えている。
それらは津液不足と呼ばれる症状で、病気ではありませんが前状態ですね。
この状態を放っておけば、腰痛や生理痛、冷え性に悩まされやすく、倦怠感がつきまといます。この状態を改善し、予防していく方法をこちらでは載せています。
東洋医学における津液不足の症状とは
状態としては、2種類あります。
- 身体の水分が不足している状態
- 水分は不足していないが上手く水が循環していない状態
になります。
身体の水分が不足すれば、喉が渇くので気づけますね。
しかし、水分の循環が悪いだけだと、喉は渇かずに、顔は火照って足元は冷える冷えのぼせの状態になります。
身体の水分の中でも、津液は津と液に分けられ、
- 筋肉を緩めたり皮膚を潤したりするサラサラ成分が津
- 関節の動きを滑らかにする油の役割をするネバネバ成分が液
鼻水でも、サラサラなら津で、ネバネバは液と言えますね。
このように、何を津とし液とするかについて一定していない面もありますが、純粋な水分が津でその中の成分(赤血球や白血球、ヒアルロン酸、胃酸や粘膜など)が液と言えますね。
その他にも、リンパ液も含みます。二日酔いによる頭痛は津液(水分)不足から、血液がドロドロになり血管が膨らんでいる状態ですね。
水分を摂るのが効果的ですが、冷たい水は吸収率が悪いので常温で摂ると良いですよ。
そして、身体の水分で問題となるのは、過不足よりも詰りになります。自然と同じで、滞った水分は腐食するので、排出されない水分を問題視します。
人体に深刻な影響を及ぼす津液の詰り
津液の流れで重要なのは、浸透圧でミネラル分。浸透圧とは、体内の水分を移動させる身体の中の圧力ですね。
水分の流れの中でも、リンパは脂肪を積極的に流すので、小腸との関わりが深く津液の流れを左右します。
津液の詰りは、心臓に負担がかかるので、小腸と心臓はお互いを助け合う関係と言われます。
以下のような人は、積極的にお水を飲みましょう。
- 目が充血しやすい人
- 関節が痛みやすい人
- 鼻や歯茎から出血しやすい人
また乗り物酔いしやすい人は、痰湿(たんしつ)を疑いましょう。
吐くというのは、巡らない身体の水分を吐き出して、楽になろうとする反射ですから。
だから、辛い時は水分を少し口にしたり、可能なら屈伸しましょう。
また、乗り物に乗る時は、油ものを控えるのが良いですね。
冷え性の人の気を付けるべき点
水分をしっかりとっても、身体がだるくなる人は、リンパ液の中に脂肪分が増えすぎています。
身体が重い、だるい、寝るのが大好きな人がそうですね。
太っている人の中でも、冷え性で肌が荒れているのも特徴です。
女性であれば、おりものが多すぎるなどの症状がでます。
そんな時は、次の物は控えましょう
- 甘いもの
- 油もの
- 味の濃いも
- お酒の飲みすぎ
意識して摂りたいのは次の野菜です。
- 大根
- 玉ねぎ
- 小豆
- ニンジンなど
血液をサラサラにする成分と、浸透圧を調整するカリウムを豊富に含みます。
野菜スープで摂るようにすると良いですね。
味付けは塩・コショウでシンプルに濃くならないようにしましょう。
|
まとめ
自覚しづらい津液不足は、水分不足ではなく巡りが悪いのが問題です。
主要な症状は、冷えのぼせや身体のだるさ、頭痛、関節痛などが挙げられます。
控えめな味付けで、野菜スープを摂るのはてっとり早く効果的ですよ。
LINEに登録してもらえれば最新のブログ情報をお届けします。 また、個別に治したい症状があれば改善のために必要ツボのとり方を送ります
⇒施術や講義を希望の方はこちら
筆者:澤 楽
鍼灸マッサージ師で東洋医学と西洋医学の融合と併用を目指しています。
農学部出身なので栄養学から見た薬膳についても書いていきます。普段は大阪市中央区のほのか整骨院で院長をしています。
澤楽はペンネームです。
ほのか整骨院