東洋医学から見る胆のうの症状とは
内臓
胆のうはイメージがあまり無い臓器ではないでしょうか。
地味な様に見えて、割と重要な胆のうについて東洋医学と西洋医学の両方から見ていきましょう。
西洋医学から見た胆のう
胆のうは肝臓で作られた胆汁(たんじゅう)を貯えておく働きがあります。
胆汁とは、脂肪を消化する働きのある液体ですね。
コレステロールから作られ、コレステロールの調整にも役立ちます。
腸に食べ物が入ると、ホルモンの分泌を通じて、腸に胆汁を送ります。
人間の体内で、胆汁の主要な成分である胆汁酸はタウリンと結合し、消化作用を助け脂溶性ビタミンのA・D・E・Kの吸収も促します。
また、オリーブオイルなどの質の高い脂質を摂っても、胆汁無しでは吸収できません。
次は東洋医学における胆のうの見方について書いていきます。
東洋医学の胆のう
東洋医学では、胆汁の苦味に注目しています。
胆汁は、血液や体液の熱を取る作用があります。
「良薬は口に苦し」という言葉は、熱をとり炎症を鎮めるのに必要な成分と気づいていたんですね。
胆汁の分泌不足は、ドロドロ血液の原因となるので注意しましょう。
三大伝統医学と呼ばれるギリシャのユナニ医学の、医聖とよばれるヒポクラテスも胆汁の機能に着目していました。
胆汁を体液の主体とし、発病のメカニズムを四つの体液である
- 血液
- 黄胆汁
- 黒胆汁
- 粘液
から説明しました。
また、東洋医学と同じく内臓と精神の関わりには注目していました。
胆のうが弱ると、肝臓の深謀遠慮は活かされず、優柔不断になると言われます。
胆のうに司令を出すコレシストキニンというホルモン
十二指腸内にアミノ酸や脂肪酸が流れ込むことによって、十二指腸や小腸上部から分泌される。
十二指腸の内容物が無くなるとコレシストキニンの分泌は終了する。
コレシストキニンの役割は、
- 胆汁排出を促進すること
- 膵臓の消化酵素の分泌を促進すること
- 胃が内容物を十二指腸に送り込む動きを遅くすること
になります。主にタンパク質や脂肪などの消化に関わります。
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まとめ
胆のうは、胆汁を貯める内臓ですが、効能は多岐に渡ります。
消化や血流に影響を与えるので、自律神経を通して精神面に影響を与えるのは、世界の伝統医学で注目されていたんですね。
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筆者:澤 楽
鍼灸マッサージ師で東洋医学と西洋医学の融合と併用を目指しています。
農学部出身なので栄養学から見た薬膳についても書いていきます。普段は大阪市中央区のほのか整骨院で院長をしています。
澤楽はペンネームです。
ほのか整骨院