薬膳で体質改善!五味から学ぶ気虚と血虚の食事とは
五味
近代の栄養学では摂るべき栄養が山のようにあります。
果たして、そんなに多くの栄養がないと健康は保てないのでしょうか?
こちらでは現代人に多い、
を改善するのに必要な食事について書いていきます。
昔の食卓に健康のヒントがあった!
食事が充実しだしたのは、江戸時代からと言われます。
その時の内容が、
- ご飯
- 漬物
- 味噌汁
- 魚
などが主流であったと言われます。
魚と言っても小魚ですし、味噌汁の味も今よりずっと薄いらしいです。
みそ汁の具も少なく、栽培の手軽な芋がほとんどだったそうですね。
これは、現代の栄養学から見たら明らかに栄養不足で、気虚(代謝不足)と血虚(栄養不足)になる食事です。
なぜ昔の人は元気だったのでしょうか?
そのヒントが薬膳における五味にありました。
五味の基本的な考え方は
酸味だけでも
- 肝を強くする
- 腎を助ける
- 肺を休ませる
- 心臓の働きを調節する
などの作用があります。
苦味であれば、
- 心臓を強くする
- 肝を助ける
- 腎を休ませる
- 消化器の働きを調節する
作用があると言われます。
甘味は
- 脾を強くする
- 心を助ける
- 肝を休ませる
- 肺を調節する
となります。
辛味は
- 肺を強くする
- 脾を助ける
- 心を休ませる
- 腎を調節する
とあり、
塩味は
- 腎を補い(強くする)
- 肺を助ける
- 脾を益する(休ませる)
- 肝を収める(調節する)
とあります。
つまり全ての栄養を摂らなくても、それなりに各内臓を調節してくれるという考え方ですね。
考えてみれば当然の話で、特定の栄養だけが身体に良い悪いの影響を与えるとは考えにくいですから。
それらを踏まえても昔の食事は麦飯と汁物、漬物を基本としていたので、
- 漬物の酸味と塩味
- 麦飯の炭水化物による甘味
- 汁物には葉物の苦味と薬味の辛味
を利用することで五味は完成していました。
特に漬物や酢の物はバリエーションが多く、地域ごとによる特色もあり、旬の野菜を日持ちするように工夫して作られていました。
そして魚は多くはありませんが、日持ちする形で日々の食事に取り入れられるように工夫していたので、自然と干物や酢でしめる形が多かったので、乳酸菌も豊富で栄養価が高く季節に適した食事になっていたのです。
特におせちに入っている
- 数の子
- 歯固め
- 黒豆
- 餅
などは、寒い冬を乗り切るための塩味を含んだ質実剛健な内容となっています。
そして、正月終わりに七草粥を食べて、胃腸を整えるのも実に理に適った食養生ですね。
そして、タンパク質は主に魚と肉で摂っていました。
その中でも、
- どじょう
- ネギ
- ゴボウ
- 卵
で綴じた柳川鍋と呼ばれるものは冬の風物詩とされていました。
また血虚の人には緑の野菜も良いですよ。
緑の野菜には、クロロフィルという栄養素が含まれ、血液中のヘモグロビンと似た構造を持ち、造血作用に優れた栄養素です。血虚の改善には最適ですね。
- 血液をサラサラにする
- コレステロールを排泄する
作用があるので、動脈硬化の予防にも効果的です。
クロロフィルを含む
- ほうれん草
- 小松菜
の効果的な調理法は熱を加えることです。
熱湯にさっとくぐらせておひたしにしたり、油で炒めると、効果的に取り入れることができます。
おひたしは優れた栄養摂取の昔からの知恵ですね。
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まとめ
多くの栄養素を学んで、全てを取り入れるのは難しいですが五味なら簡単です。
そして、
- 旬の物
- 国産の物
を選べばその土地に適した季節の過ごし方をする事が可能ですね。
現代は豊かであるのに病人が増えているのは、栄養の摂り過ぎである事が多いのです。
大切なのは五味である
酸味
- 苦味
- 甘味
- 辛味
- 塩味
をバランス良く摂る事なので覚えておいて下さいね。
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筆者:澤 楽
鍼灸マッサージ師で東洋医学と西洋医学の融合と併用を目指しています。
農学部出身なので栄養学から見た薬膳についても書いていきます。普段は大阪市中央区のほのか整骨院で院長をしています。
澤楽はペンネームです。
ほのか整骨院