瘀血(おけつ)を改善すれば健康になれる
気・血・津液
瘀血
ドロドロ血液って言われたけど大丈夫なのか。
貧血の時の血液の状態はどうなっているの?
血液はさらさらだったら問題ないの?
血液はよく分かっているようで分からない人も多いと思います。
こちらでは、東洋医学における瘀血(おけつ)という概念から血液のことについて説明しています。
東洋医学の瘀血とは
瘀血は体内の血液の流れが悪くなり血がスムーズに巡らなくなった状態を差します。
原因としては、
- 気虚(ききょ)
- 気滞(きたい)
- 血寒(けつかん)
- 血熱(けつねつ)
- 痰濁(たんだく)
- 外傷
などが挙げられます。
代謝の不足からも起こりますが、身体が冷えたり身体に熱がこもったりしても起こります。
他にもリンパの流れが悪くなった状態や、怪我をして腫れた状態も瘀血に分類されます。
また瘀血は多くの難病を引き起こす。
東洋医学では
- 久病は絡に入る
- 久病に瘀多し
- 頑疾に瘀血多し
- 瘀は百病を生む
と言い、慢性的な疾患の多くは瘀血が原因として、様々な症状の元凶が瘀血だとしています。
瘀血を食事で改善するには
瘀血は血に熱が加わり血流が悪くなって停滞した状態なので、苦味で補えば津液が多くなって血熱がとれ瘀血が改善されます。
苦味の食べ物とは青い野菜(ピーマンやキャベツなど)が多く、胃の熱をとってくれます。
その他にも、五行色体表では麦や羊肉、杏、ラッキョが苦味の食べ物に分類されます。
味が苦に過ぎれば、脾の余分な津液が無くなり脾気が潤わず脾が乾燥すれば、その表である胃には熱が多くなるとあります。
余分な胃の熱を押さえるのが赤い野菜や夏の果物になります。
瘀血とは漢方医学の独特の概念で、体内の血液が一定箇所に滞ることで種々の障害をきたすことを指します。
血の流れを改善するのは、西洋医学の消炎剤などに相当します。
- 抗血栓作用
- 抗動脈硬化作用
- 脳血管疾患
- 高血圧
- 循環器疾患
などにも積極的に用いられます。
血液の滞りの原因は二つ考えられます。
1.血液が冷え込み活性を失ったため、下腹の気血が虚して瘀血を作り出した場合
2.血液が余剰になり、下肢の流れが悪くなりむくんだ状態
この原因によって対処法は変わります。
瘀血の対処法
瘀血は冷えからも起こります。
冷えは、
- 夜更かし
- ストレス
などからも起こり、イライラし過ぎると交感神経の緊張からも起こります。
女性であれば、生理痛が悪化する原因にもなります。
瘀血の症状は他にもあります。肺周りに瘀血があれば、咳が出やすいですし、大腸周りなら便秘になります。
顔であれば、シミやくすみの原因ともなり、目の下のクマが酷い人もそうですね。唇の色も悪くなりやすいので、顔色には注意するといいですね。
冷えとストレスに強い身体は、水分と睡眠をしっかりとることです。
食材であれば、にんにくやにら、らっきょうなどの血液をサラサラにする食材と、水分をしっかり摂ると冷え防止になりますよ。
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まとめ
瘀血とは具体的な状態というより考え方の一つです。
血液の状態は検査でも分かりますが、水分の過不足や粘性の原因は分かりません。
血液の状態はどんどん変わっていくので、検査の数値よりも身体の不調などから自分に必要な対処法を知っておくことが大切です。
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筆者:澤 楽
鍼灸マッサージ師で東洋医学と西洋医学の融合と併用を目指しています。
農学部出身なので栄養学から見た薬膳についても書いていきます。普段は大阪市中央区のほのか整骨院で院長をしています。
澤楽はペンネームです。
ほのか整骨院