東洋医学の気滞(きたい)の症状と改善法を徹底解説
気・血・津液
気滞
気滞と湿熱があると言われた。
内熱が起こるのでアレルギーがあり、イライラがすごい。
足腰が冷えてのぼせやすい。
こんな症状が気滞の人には多く見られます。
こちらでは気滞の発生原因と対処法について書いています。
気滞はなぜ起こるのか?
気滞は肝での代謝が亢進することで生じるので、イライラしたり不眠になったりします。
東洋医学の証では肝気鬱血(かんきうっけつ)とも呼ばれます。
交感神経が高ぶって熱が頭にこもった状態が気滞です。
代謝によって起こる過剰な熱を発散できない時に気滞は起こります。
いわゆる偏頭痛と呼ばれる症状も引き起こし、血管が拡張した状態とも言えます。
イライラしたときに頭痛を伴う人は頭に昇った熱を冷ますのが改善のためには必要です。
代謝が過剰になる原因としては食べ過ぎがあります。
食べ過ぎることで消化器系は過剰な労働を強いられます。
この消化器系に溜まった熱を東洋医学では湿と呼びます。
そして、気滞の原因には湿が大いに関係します。
その中でも水分代謝が低下した状態を痰湿と呼びます。
痰湿と気滞は相互に影響しあい、改善には痰湿の原因となる脾にアプローチします。
- 脾(消化器)を補い助ける
- 脾に溜まった熱を発散させ機能を高める
- 腎の排泄を助ける
などの処置が基本的な対処法になります。
身体の水分の巡りを良くして、余計な水分を排泄するという事です。
結果として頭にこもった余計な熱も発散しやすくなります。
気滞の解消に必要なのは
気滞の発散には辛みと温性、芳香性を用いて気の流れを整えるのが基本になります。
要は熱を発散させて、自律神経を整えることが気滞の解消に効果的なのです。
生姜と大棗(なつめ)を合わせると熱の発散に効果があります。
どちらも食欲を出す作用がああります。
大棗は甘いので胃にもたれますが、生姜の発散性で甘味を抑えることで胃もたれを防ぎ、大棗の甘味で生姜の刺激性を抑えます。
両者は互いに副作用を抑え合う関係にあります。
お手軽に同じ効果を得ようと思えば、人気なのがジンジャーシロップです。
ハチミツの生姜漬けのことで、紅茶などに溶かして飲むと痰湿が改善されます。
結果として気滞を改善するのに効果的です。
水分代謝に効果的なのがトウモロコシご飯です。
余分な水分を排泄することを利水と言いトウモロコシは昔から重宝されています。
米を炊くときに酒と塩、昆布にトウモロコシを入れるだけで痰湿の症状から腎虚まで改善します。
最近では、コーン茶なども人気です。
気滞の改善に手っ取り早いのはコーヒーです。
気滞の改善に必要なリラックス効果をもたらすニコチン酸の含有量が多いのは深煎りのコーヒー豆になります。
さらにクロロゲン酸と呼ばれるポリフェノールの含有量は浅煎りのコーヒー豆にあるので、両者の良いとこどりをしようと思えば、深煎りと浅煎りのコーヒー豆をブレンドしてクロロゲン酸とニコチン酸の含有量を調節するとより効果的です。
他にも黒酢とトマトが効果的です。
飲む黒酢とトマトジュースを混ぜると自律神経を整える効果が期待できます。
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まとめ
気滞は頭に昇った熱を発散できなくなった状態で、湿熱は食べ過ぎなどで消化器系を働かせすぎた結果として起こります。
湿熱で起こった熱が頭に昇り発散できないときに気滞は起こります。
そのため、熱を発散することが気滞によるイライラや頭痛を改善するのに効果的です。
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筆者:澤 楽
鍼灸マッサージ師で東洋医学と西洋医学の融合と併用を目指しています。
農学部出身なので栄養学から見た薬膳についても書いていきます。普段は大阪市中央区のほのか整骨院で院長をしています。
澤楽はペンネームです。
ほのか整骨院