夏の養生法(正しい過ごし方)を東洋医学で見る
健康法
毎年、夏バテをする。
周りは元気だけど全然楽しめない。
東洋医学から見れば身体が水分不足で、老廃物が溜まっている証拠です。
夏を健康に乗り切るには正しく身体の状態を知りましょう。
こちらでは夏の正しい過ごし方である養生法について書いています。
夏バテしやすい原因とは
暦の上では、日本の夏は5月5日頃~8月6日頃になります。
夏バテの原因は脾胃(消化器系)が疲れて機能が低下し、肺(呼吸器系)が疲れて体温調節の機能が低下することになります。
さらに、東洋医学では夏バテの原因を、
- 気虚(ききょ:エネルギー不足)
- 陰虚(いんきょ:水分不足)
- 湿邪(しつじゃ:ほてり)
に分類します。
夏の三ヶ月に、生き物は全て活発になります。
この時には、熱の発散を意識して、鬱積することのないように気を付けましょう。
熱の発散が上手く出来ない人は、暑さ負けし心の力が抜けて、精神的にも不安定になりやすい。
夏に体調を崩す一番の原因は、暑さではなく冷たい飲み物ですね。
熱は太陽からだけでなく、冷たい物を飲んだ時に、身体の内側からも発生するので。
冷たい飲み物は
- 胃を冷やす
- 消化力を低下させる
- 回復のために熱を大量に発生する
このような順序で身体に悪影響を与えます。
胃腸の冷えは食中毒の原因にもなりますよ。
結局のところ、夏バテなどの体調不良は、暑さや食品が傷みやすいという以上に、過ごし方が悪いから起きる事がほとんどですね。
夏バテ知らずの養生法
寿司にはガリがついていますよね。
これは、身体の体調を整えるのに、必要な酢と砂糖が含まれ殺菌作用もあるので食中毒防止にもなります。
昔からの知恵で、刺し身に大根のツマやシソの葉を一緒に出すのも殺菌効果と消化促進を狙っているからです。
現代人はどうでしょうか?昔からの知恵を活かし、
夏に必要な食事が出来ているかは疑問です。
夏の養生法に欠かせないスターは梅干しと言う事になります。
梅の酸味が
- 肝臓の代謝を助け
- 余分な水分を排出
させます。
さらに塩分が
- 腎の気(代謝)を補い
- 失われがちなミネラル補給する
などの作用を持つ完璧食材の一つ。
一緒に入っているシソは辛味として肺と大腸を助けます。そこにご、飯を同時に頂けば、それだけで完全栄養食ですから。
むくみやのぼせを改善するのは苦味で、ミネラルではマグネシウムが相当します。そのため、塩は天然塩でなくてはならず、食卓塩では不十分ですよ。
昔の諺で【梅干しは三毒を絶つ】と言われます。
- シソの辛味が水分代謝を改善
- マグネシウムが血行不良を改善
- 酸味が消化不良を改善
以上の三つが特徴です。
梅干しの防腐力はすごく、250年以上もの昔の梅干しが保存されていたという記録もあります。
人口の防腐剤など、足元にも及びませんね。塩分の摂りすぎによる弊害が強調されますが、食品添加物に比べてどうでしょうか?
また、昔の人は、夏に腐りやすいイワシを食べていました。腐りやすさを梅で煮ることで、予防しました。
イワシの力は、
- 体内のコレステロールを除去
- 血液をサラサラに保つ
の作用があるので、梅干しの疲労回復と合わせて、夏を乗り切るのに必須ですね。
そして、クーラーをうまく活用しましょう。
クーラーで冷やしたいのは外との差を5℃以内に保ちつつ湿度を下げることです。
熱いところと寒いところの行き来の回数が多いと無駄に体力を消耗し余計に夏バテを招きます。
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まとめ
夏は、暑さよりも食生活にこそ気をつけましょう。
- 冷たい飲み物を控える
- 疲労回復を促す
そんな食生活を心がけましょう。
人口の防腐剤がたっぷり入っているものより、梅干しをいただくと良いですね。
職場の冷房は調節できなくても自宅での冷房での冷やし過ぎには注意しましょう。
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筆者:澤 楽
鍼灸マッサージ師で東洋医学と西洋医学の融合と併用を目指しています。
農学部出身なので栄養学から見た薬膳についても書いていきます。普段は大阪市中央区のほのか整骨院で院長をしています。
澤楽はペンネームです。
ほのか整骨院