東洋医学から見たシェーグレン症候群の原因と対処法

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人物紹介

澤 楽(さわ らく)

東洋医学をベースに内臓整体で身体の体質改善を目指す整体師。

栄養学に薬膳も組み合わせて本当の健康とは何かを考えている。

「本日、紹介するのはシェーグレン症候群です」

「主に目や口の乾燥に悩んでおり、他にもリウマチやエリテマトーデスなどの膠原病を患っている方は必見です!」

シェーグレン症候群とは

シェーグレン症候群の年齢層は50歳代にピークがあります。

男女比は1:14で、女性に多く発症します。

特徴としては、関節リウマチの患者さんの約20%にシェーグレン症候群が発症します。

その他の膠原病の患者さんにも発症することがあります。

シェーグレン症候群はよくみられる病気で、眼や口などの粘膜の異常な乾燥を特徴とします。

通常は、眼や口などの表面を乾燥させないようにする対策を講じるだけで十分です。

まれに、内臓の損傷が重い場合には、コルチコステロイドなどが経口投与されることもあります。

シェーグレン症候群は自己免疫疾患と考えられていますが、その原因は不明です。

一部のシェーグレン症候群患者にはリウマチ以外の自己免疫疾患である

  • 全身性エリテマトーデス
  • 全身性強皮症
  • 血管炎
  • 橋本甲状腺炎

などが併存しています。

眼の乾燥は意外に怖くて、角膜がひどく傷つき涙の分泌量が不足すると眼の損傷が深刻になり失明の危険まであります。

唾液の分泌が不足すると味覚や嗅覚が鈍くなり、食べ物が飲み込みにくくなり耳下腺と呼ばれる唾液腺が腫れてたりします。

最も怖いのは多数の臓器が侵される場合で、

  • 消化管
  • 喉頭
  • 気管
  • 外陰部

などの粘膜が乾燥することがあります。

外陰部や腟の乾燥により性交に痛みを伴うことがあります。

目や口が乾燥していると炎症が起こりやすいので、他の関節や血管にも炎症を起こしやすくなるのです。

 

東洋医学から見たシェーグレン症候群

自己免疫疾患では全身のあらゆる器官が攻撃対象となり、病気を起こします。

一部の糖尿病は膵臓が、バセドウ病は甲状腺が、それぞれ自己免疫の攻撃対象となった病気です。

膠原病の定義は結合組織である、

  • 皮膚
  • 関節の骨
  • 血管

などのコラーゲン部分のびまん性変性と位置付けられています。

そのため東洋医学ではドライアイやシェーグレン症候群の原因としてはコラーゲンを合成する肝に蓄えられているはずの肝血(かんけつ) の不足が多く関与していると考えます。

実際に肝炎になるとコラーゲンの分解能力が落ちることが分かっているので、コラーゲンが変性したときに対処できなくなるのです。

そのため、膠原病の対処は肝血を補って全身の臓器に栄養を与え、身体を潤いで満たすことです。

肝血が不足すると肝をはじめとする臓器の機能が低下し、全身が乾燥しやすくなります。

また、肝血の不足は精神症状も現れイライラしたりうつ症状がなども見られます。

肝血の不足の原因は様々ですが、

  • 精神的なストレス
  • 過労
  • 睡眠不足

などがあります。

そのため、ドライアイの方が積極的に摂りたい栄養素としては

  • ビタミンA
  • アントシアニン
  • オメガ-3脂肪酸

などです。

ビタミンAは

  • ほうれん草や小松菜などの緑の野菜
  • 鶏のレバー
  • 豚肉

などが豊富に含んでいます。

オメガ3脂肪酸は脂が豊富な青魚、アントシアニンはブルーベリーやラズベリーなどに豊富に含まれています。

これらを上手く食事やおやつとして用いることでドライアイの症状緩和が期待できます。

また、適度な汗をかき睡眠を6時間以上とることが大切です。

できれば夜の12時までに寝るとより睡眠の質が高まり肝血が充実しやすくなります。

夜に仕事の人は一定の時間に寝るようにしましょう。

 

まとめ

シェーグレン症候群は膠原病の一種で自己免疫が自分を攻撃しています。

その原因として東洋医学では肝血の不足を疑います。

そのため肝血を補う食事と生活習慣を心がけてください。

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筆者:澤 楽

鍼灸マッサージ師で東洋医学と西洋医学の融合と併用を目指しています。
農学部出身なので栄養学から見た薬膳についても書いていきます。普段は大阪市中央区のほのか整骨院で院長をしています。 澤楽はペンネームです。
ほのか整骨院

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