東洋医学から見た蓄膿症の原因と対処法
健康法
人物紹介
澤 楽(さわ らく)
東洋医学をベースに内臓整体で身体の体質改善を目指す整体師。
栄養学に薬膳も組み合わせて本当の健康とは何かを考えている。
澤楽「今日も皆さんの健康のために解説します」
「患者さんからの相談であるのが」
「風邪が長引いているのか、鼻づまりがなかなか治らない」
「睡眠時に鼻がつまって呼吸がしづらい」
「ドロッとした鼻水が出るなどの悩みが多いですね」
「今回は東洋医学から見た蓄膿症の原因と対処法について書いています」
蓄膿症とは
まず蓄膿症とは慢性の副鼻腔炎と言えます。
副鼻腔に膿が溜まり炎症が起こっている状態を副鼻腔炎と言います。
鼻に膿が溜まることが原因で、
- 鼻が詰まる
- 嫌な臭いがする
などの不快な症状が続く病気です。
本来なら副鼻腔炎は、急性に分類され鼻かぜと呼ばれます。
ですが、この鼻かぜが長引くことで起こります。
膿とは細菌やウイルスと戦った白血球などの死骸です。
ですが、この白血球などの死骸である膿を体外へ排出する力が弱まり副鼻腔に溜まってしまった状態が蓄膿症です。
さらに副鼻腔にたまった鼻水や膿に細菌などが増えて、さらに炎症を起こす悪循環です。
蓄膿症の主な症状は、
- 鼻がつまって息苦しい
- ドロっとした黄色い鼻水が出る
- 鼻や口から嫌な臭いがする
- 頭痛・頭重感がある
など多岐に渡る症状があります。
蓄膿症のきっかけは風邪が多いですが、虫歯などが原因になることもあります。
蓄膿症とアレルギー性鼻炎との1番の違いは、鼻水の粘性です。
蓄膿症の鼻水はドロッとしていますが、アレルギー性鼻炎の鼻水はサラッとしています。
さらにアレルギー性鼻炎では、くしゃみ・鼻水・鼻づまりの症状に加えて、目・のどのかゆみなど、鼻以外の症状がみられます。
東洋医学から見た蓄膿症
東洋医学から見た急性の副鼻腔炎も慢性の蓄膿症の対応も同じで、まずはドンドン排膿させてしまいます。
とにかく膿を出すのが重要ですが、膿は人によっては吸収して代謝される場合もあります。
ですが多くの場合は蓄膿症の体質改善には半年~1年くらいはかかると言われます。
原則として肺のエネルギー不足が考えられるので、温補肺気(おんぽはいき)と呼ばれる肺を温めてエネルギーを補う治療がメインとなります。
また湿邪の停滞が多いため鼻水も多くなり、鼻の粘膜が腫れるので湿邪の解消も重要です。
湿邪に関しては消化器系の向上も目指します。
肺などの呼吸器系と消化器系を同時に癒すおすすめの食べ物が、
- レンコン
- 大根
- きのこ
- 納豆などの発酵食品
などになります。
基本的に大根のように辛味のある野菜が呼吸器系を強くします。
また、レンコンのようなムチンを含む野菜は消化器系を助けます。
加えてキノコ類や発酵食品によって腸内環境を整えます。
要は野菜の辛味にムチンを含んだ粘っとした野菜をとって、腸内環境を整えることで身体の排膿作用を高めます。
また、普段から小食しておくと身体の排膿作用は高まります。
身体の排泄などの作用を高めようと思えば消化にエネルギーを割かれない方が良いので、可能なら夜ご飯だけを抜くプチ断食もおすすめです。
まとめ
蓄膿症は副鼻腔炎が慢性になったことが原因です。
ただし副鼻腔炎が慢性になるということは炎症を起こす白血球などの死骸を排泄する機能が低下しています。
排泄能力が低下しているときは呼吸器系と消化器系を高めることが大切なので、食事も大切ですが消化にエネルギーをとられないように断食することも効果的です。
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筆者:澤 楽
鍼灸マッサージ師で東洋医学と西洋医学の融合と併用を目指しています。
農学部出身なので栄養学から見た薬膳についても書いていきます。普段は大阪市中央区のほのか整骨院で院長をしています。
澤楽はペンネームです。
ほのか整骨院