東洋医学から見た歯周病による口臭の原因と養生法

Pocket

人物紹介

澤 楽(さわ らく)

東洋医学をベースに経絡内臓整体で身体の体質改善を目指す鍼灸マッサージ整体師。 栄養学に薬膳も組み合わせて本当の健康を実践している。プラチナ経絡整体で様々な疾患を解消しています。

⇒澤楽がプラチナ東洋医学で解消できる疾患一覧

澤楽「今日は現代人に増えている歯周病です」

「現代では、様々な食事が増えている中で、柔らかいものが多く歯茎が弱っている人が増えています」

「その中でも、今回は歯周病から来る口臭を解消するための東洋医学の養生法を紹介します」

歯周病とは

歯周病とは、細菌の感染によって引き起こされる炎症性疾患です

歯と歯肉の境目に細菌が停滞し、歯垢が蓄積したために歯肉の辺縁が炎症を起こして腫れた状態です。

歯周病の怖いところは、進行すると歯を支える土台が溶けて歯が動くようになり、最後は抜歯をしなければいけなくなることです。

歯周病の主な原因は、口の中にいる300~500種類の細菌です。

多くの細菌は、普段あまり悪いことをしませんが、ブラッシングが充分でなかったり、砂糖を過剰に摂取すると、細菌がネバネバした物質を作り出します。

そして、歯の表面にくっついたネバネバした物質が歯垢(プラーク)となります。

この歯垢(プラーク)こそが、虫歯や歯周病をひき起こすのです

そのため、歯垢は取り除かないと歯を失う原因となります。

歯周病の原因は歯垢だけでなく、

  • 歯ぎしり
  • 喫煙
  • ストレス
  • 糖尿病
  • 薬の長期服用

なども原因となります。

また、歯周病には段階があり、

  • 歯肉炎
  • 歯周炎

に分けられます。

歯肉炎は、歯肉が少し腫れた状態で、ブラッシングで出血します

そして、腫れた歯と歯肉との間に歯垢が溜まると悪化していきます。

歯周炎は、歯肉が更に腫れた状態で、ブラッシングで出血だけでなく膿も出てきます

そして、この膿が口臭の原因となるのです

歯周炎まで進行すると、歯と歯の間が広がり、食べ物もよく詰まるようになります。

そして、歯周病と一般に呼ばれる状態は、歯肉が退縮して歯が長く見え、歯槽骨が溶け出します。

昔は、歯周病は不治の病でしたが、現在では歯周病は予防でき治療も可能です。

この15年の間に、歯周治療は急速な進歩を遂げました。

 

予防のための養生法

正しい歯ブラシの方法で毎日実行することです。歯の表面を歯垢のない清潔な状態にしておく事が何より大切なことです

歯肉の中まで入っている歯石を完全に取り除き、さらに根の表面を滑らかにして炎症を引き起こす細菌を徹底的に除去することです。

傷んだ歯肉、骨を治療して健康に近い歯肉にすることです。

歯周病の初期症状は、痛みもなく自覚できません。

ですが、歯を磨くときのちょっとした刺激で容易に出血し出したら注意しましょう。

病気が進行すると歯ぐきからの出血に膿が混じって口臭もひどくなります。

ただし、歯磨き不足だけでは歯周病にはなりません。

実は、古代医学を見ると歯科医は約五〇〇〇年前の文献にも登場します。

最近になって、歯槽膿漏のことを歯周病と呼びますが、古代のエジプト文明には歯槽膿漏の記載があったと言われます

歯槽膿漏は、紀元前の昔からごくふつうに見られる病気だったわけです。

江戸時代ごろまでの日本では、歯槽膿漏を歯腐れ病と呼び恐れていました。

そして現代では、この歯周病に悩まされる患者さんが増えており、中高年では約八割の人が歯周病にかかっていると言われています

今までは、歯磨きのしかたが不十分なために口の中が不潔になった結果として、歯周病を引き起こすと考えられていました。

ですが、口の中が不潔だという理由だけでは、中高年の八割が歯周病になるとは考えられません。

最近になって、歯周病の原因として注目されているのが加工食品です。

  • 冷凍食品
  • インスタント食品
  • スナック菓子

などの様々な加工食品が登場してから、若い世代にも歯周病が確認されるようになりました。

なぜなら、加工食品の多くは製造過程で、

  • ビタミン
  • ミネラル

などを失っているからです。

結果として、身体の免疫力が低下し、歯周病の原因となる細菌に負けやすくなっていると考えられます。

さらに、最近では十代の多くに

  • 糖尿病
  • 高血圧
  • 高脂血症

なども確認されています。

加えて、腎臓の機能低下を示す尿たんぱくまで検出されています。

高血糖や尿たんぱくは、昔なら中年病と言われ若者には無縁の状態でした。

要は、現代の若者の多くは、栄養の摂りすぎと老廃物の排泄の低下に悩まされているのです。

東洋医学では、腎の弱りは

  • 老化
  • 歯の弱化

の原因になると考えています。

そのため、歯周病の根本的な解消には、腎を強くすることが大切です

東洋医学の古典には、

歯齦より濃漏れ揺らぐは腎元の虚なり

と書いています。

何千年も昔から、歯周病の原因は腎の弱りだと気づいていたのです。

腎を強くするには、

  • 腎を弱らせる加工食品を減らす
  • 腎を強くするミネラルをとる

の二点です。

加工食品を減らすのは単純な話です。

次に腎を強くするミネラルとは、身体の浸透圧を調整する

  • ナトリウム
  • カリウム
  • カルシウム
  • マグネシウム

になります。

ですが、特定のミネラルに偏るのはいけませんし、過剰にとるのもいけません。

そのため、ミネラルを無理なくバランスよくとるには海産物を食べるのが無難です。

理想的なミネラルバランスは海なので、海草や魚などを普段から意識して食べましょう。

結果として、免疫力を高めることが歯周病の予防となり、膿を出さないことが口臭の予防になるのです

 

歯周病の予防は免疫力を高めること!

澤楽「歯周病による口臭は、膿が出るほどに歯肉が炎症を起こしている状態です」

「ここまで悪化すると、歯科医に行くことも必要ですが、しっかりと歯磨きをして免疫力を高めることも重要です」

「口臭を甘くみて、歯周病が進行すると、最悪だと歯を失うことになるので注意しましょう」

LINEに登録してもらえれば最新のブログ情報をお届けします。 また、個別に治したい症状があれば改善のために必要ツボのとり方を送ります

⇒施術や講義を希望の方はこちら

 

筆者:澤 楽

鍼灸マッサージ師で東洋医学と西洋医学の融合と併用を目指しています。
農学部出身なので栄養学から見た薬膳についても書いていきます。普段は大阪市中央区のほのか整骨院で院長をしています。 澤楽はペンネームです。
ほのか整骨院

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Recommended
 人物紹介 澤 楽(…