東洋医学から見たばね指の原因と対処法
健康法
人物紹介
澤 楽(さわ らく)
東洋医学をベースに経絡内臓整体で身体の体質改善を目指す鍼灸マッサージ整体師。 栄養学に薬膳も組み合わせて本当の健康を実践している。プラチナ経絡整体で様々な疾患を解消しています。
澤楽「ばね指は使い過ぎで起こる現象と思われていますが、意外な原因でも起こります」
「今回は、ばね指の主な原因と東洋医学から見た対処法についても書いています」
ばね指とは
ばね指は腱鞘炎の延長で起こると考えられています。
指の使いすぎなどで、指の屈筋腱と腱を保護する腱鞘の間にある潤滑液が不足すると炎症が起きて腱鞘炎になります。
腱鞘炎が起こると、動きがスムーズでなくなり、痛みや腫れ、熱感が生じます。
そのため、潤滑液の流れが悪い朝方に痛みや腫れがひどく、日中になり指を使っていると症状がマシに感じます。
ですが、腱鞘炎の状態を長く放置していると、ばね現象が現れるばね指となります。
ばね指を放置していると、さらに悪化して指が動かない状態になります。
意外な原因
ばね指の原因は、使いすぎによる腱鞘炎からの悪化ですが女性ホルモンの減少でも起こります。
女性ホルモンのエストロゲンは、骨や関節、靭帯、皮膚、血管などに作用し、全身を守る役割を果たしています。
そのため、エストロゲンが減少する更年期以降は、手指の関節や関節を包む膜、指を動かす腱、腱を包む腱鞘などがダメージを受けやすくなるのです。
結果として、指の関節に炎症を起こしやすく、腫れや痛みの原因になります。
そのためばね指以外にも、
- ヘバーデン結節
- リウマチ
などの指関節の問題が男性よりも起こりやすくなるのです。
実際に、手指に関するトラブルは更年期や産後に起こりやすいのです。
エストロゲンは炎症を鎮める作用もあるので、更年期以降は症状が治りにくいのも特徴です。
医師によっては年のせいだと診断されて終わるケースも少なくありません。
ダメージを受けている手指を無理に使うと、関節や腱に負担がかかり、軟骨がすり減ったり関節が曲がったりします。
基本的に指を使うのを止めても、使いだせばまた痛みます。
東洋医学から見た対処法
東洋医学から見れば、ばね指は使いすぎよりも、手首付近の津液(水分)の流れが悪いことに注目します。
津液(水分)の流れが滞ることで、指の腱と腱鞘で摩擦が起きて炎症が起こるからです。
そのため、ばね指が治るという表現は、いつも通りに使っても津液(水分)の流れが滞らない身体を作ることになります。
更年期で女性ホルモンが減少することも、津液(水分)の流れを悪くする一因です。
また、指の関節の滑液を作る肝臓の弱りにも注目します。
そのため、津液(水分)を滞らせ、肝臓を弱らせる生活習慣を止めましょう。
基本的には、
- 睡眠不足
- 水分不足
などは津液(水分)と肝臓にとってマイナスです。
さらに、身体というのは動かすことで津液(水分)の流れが良くなるので動かしたほうが良いのです。
ただし、指の痛みが強いときは、痛みの無い肘や肩を動かしましょう。
基本は痛みなく動かせる関節を動かしていくことです。
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ばね指は指以外のケアが大事!
澤楽「ばね指になると、指を無理に動かそうとしますが効果的ではありません」
「大切なのは、指に問題が起きる身体の状態です」
「更年期時期の女性はむくみへの対処が必要ですし、肝臓が弱っている人は生活習慣に気をつけましょう」
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筆者:澤 楽
鍼灸マッサージ師で東洋医学と西洋医学の融合と併用を目指しています。
農学部出身なので栄養学から見た薬膳についても書いていきます。普段は大阪市中央区のほのか整骨院で院長をしています。
澤楽はペンネームです。
ほのか整骨院