東洋医学から見たアトピーの原因と対処法
健康法
今回は東洋医学からみたアトピーの考え方について説明します~。
アトピー体質は遺伝する?
厚生労働省の調査報告によると、アトピー体質が子どもに遺伝する確率は両親の体質に左右されるとのことです。
両親のどちらかにアトピー体質がある場合でおよそ60%、両親がどちらともアトピー体質の場合でおよそ75%とまとめられています。
ただし、両親がともにアトピーでなくても発症確率はおよそ20%とされています。
そして、母親から子供に遺伝するのは体質というより腸内環境であると言われます。
主に出産時の産道や母乳などから子供に引き継がれると言われ、母体から見ると出産は最大のデトックスと言われます。
母親のアトピーが軽減されるのは子供に移したわけでは無く、自分の身体から不要物を排泄しただけと言われます。
引き継がれる腸内環境とは
腸内環境を変えるなら、理想は妊娠前から食事を変えていくことです。
腸内環境は一朝一夕では整わないので、妊娠前から時間をかけて変えていくことが大切なのです。
- 白米を玄米
- 白砂糖を黒砂糖
- 小麦を全粒粉小麦
などの食品に変えれば腸内環境は変わっていきます。
これらの食品はミネラルと食物繊維が多いので、古くなった胆汁のデトックス効果がバツグンなのです!
また、理想は一物全体食と言われるので野菜でも魚でも丸ごといただくのが推奨されます。
そのため、
- 小魚
- 野菜の皮
などを普段から意識して食べておくのはデトックス出来る腸内環境を作ります。
デトックス出来ないとどうなるのか?
アレルギーマーチという言葉を聞いたことがあるでしょうか?
デトックスが出来ていない人は生涯に渡ってアレルギーに悩まされるという意味です。
アレルギー症状が年齢とともに変わっていきながら、様々な症状に悩まされ続ける状態です。
例えば、
- 幼少期の小児湿疹
- 少年期の気管支喘息
- 青年期のアレルギー性鼻炎
- 大人になってからの花粉症
などと変化していくことを指します。
ちなみにアレルギー性鼻炎の中でも花粉が抗原になるものが花粉症です。
老廃物が溜まった結果として身体は排出するために各症状が現れます。
- 皮膚から汗で出そうとすればアトピー
- 咳で出そうとすれば気管支喘息
- 鼻水で出そうとすれば花粉症
となります。
東洋医学が注目する肺の機能
東洋医学ではアレルギーの有無は肺の機能に左右されると考えています。
アレルギーの解消に重要なのは排泄ですが、排泄を左右するのが自律神経です。
肺は呼吸をすることを通して自律神経に作用し、自律神経を通して水分代謝の機能を調節しているからです。
また呼吸をすることは代謝を高め、身体の修復機能も高める作用があります。
東洋医学では余計な老廃物が溜まっている状態を水毒と呼び、アレルギーの原因は老廃物の排泄不足にあると考えています。
排泄できないものが新たに入ってきた時に起こる拒否反応こそがアレルギーの正体と考えているのです。
アレルギー物質の摂取を控えても、排泄が不十分だと根本的に解決にはならないのです。
水毒が起こりやすい人の特徴
水毒が起こるのは肺の機能低下が原因ですが、それ以外にも問題となる生活習慣があります。
一番の問題となるのが塩分の摂りすぎで、塩分が過剰になると身体は浮腫みやすくなります。
特に現代人は汗をかくことが減っているので過剰摂取になりやすいのです。
二つ目は砂糖の摂りすぎで、砂糖の保水効果によって身体が浮腫みやすくなるのです。
疲れた時に身体が甘いものを欲しがるのは、脱水状態の身体が潤うからなのです。
甘いたまご焼きやスポンジケーキがふっくらと仕上がるのは砂糖の保水性を利用しています。
最後にサラダや刺身などの生ものは身体を冷やす作用が強く、身体が冷やされることで身体は浮腫みやすくなります。
生ものは消化にエネルギーを消費するので、体内を温めるエネルギーが不足するためと言われます。
刺し身やサラダは消化にエネルギーと水分を使うため、老廃物を大量に出し水毒の原因となります。
水毒を解消するには
東洋医学の水毒を解消する食材は、
- はと麦
- 小豆
- ニラ
- ニンニク
- 玉ねぎ
- きゅうり
- とうもろこし
などがあります。
これらの食材は身体の水分代謝を調節し、血液をサラサラにするファイトケミカルが含まれています。
同時に冷たいものをとり過ぎないことも水毒の解消には重要なので、普段からお腹を温めるように意識しましょう。
お茶としても利用されているものもあり、はと麦茶やコーン茶をホットで飲むのも水毒の解消に効果的です。
他の野菜類はスープで頂くのがおすすめで、特にニラは剥く皮が無いのでファイトケミカルを吸収しやすいのが特徴です。
なみに赤飯は水毒の解消薬膳の一つなので、生理が始まってむくみやすくなった女性に赤飯はお勧めです。
体質とは内臓の機能であり肺が強ければアトピーにはなりにくくなります~。
LINEに登録してもらえれば最新のブログ情報をお届けします。 また、個別に治したい症状があれば改善のために必要ツボのとり方を送ります
⇒施術や講義を希望の方はこちら
筆者:澤 楽
鍼灸マッサージ師で東洋医学と西洋医学の融合と併用を目指しています。
農学部出身なので栄養学から見た薬膳についても書いていきます。普段は大阪市中央区のほのか整骨院で院長をしています。
澤楽はペンネームです。
ほのか整骨院