木一郎のスッキリ漢方薬は補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
スッキリ漢方薬
人物紹介
木一郎(もくいちろう) 三人兄弟の長男
几帳面で気質、理論的だが怒りやすい面も。仕事大好きで競争に強い。鍼灸用品や漢方薬を販売する会社の経営者で金代と水太の上司。
金代(かなよ) 二人姉妹の下
マイペースで職人気質、とにかくこだわりが強い。友達は少ないが深い付き合いで寝るのが大好き。木一郎の鍼灸用品の会社で働いている。澤楽に灸のツボを習っている
水太(みずた) 二人兄弟の下。 とにかく行動的でじっとしていない、意外にビビりな面もあり、新しいことを始めたいが始めるまでに時間がかかる。木一郎の会社に勤務。スマート筋トレを実践しており、通販が大好き。
補中益気湯とは
補中益気湯は、胃腸の働きを整えて元気を補います。
補中益気湯は気(代謝)が不足した気虚(ききょ)に用いられます。
補中益気湯の中は胃腸を指し、益気には気(代謝)を増すという意味があります。
そのため、胃腸の消化と吸収機能を高めて免疫力を高めます。
元気を補う代表的な漢方薬であることから、別名を医王湯(イオウトウ)とも言われます。
気虚(代謝不足)の特徴は、
- ダルくてて疲れが取れない
- 疲れやすい
- 食欲不振
など様々な不調が伴います。
また、
- 病後
- 産後
- 夏バテ
などの体力の低下にも使われます。
補中益気湯を構成する生薬は、
になります。
漢方薬の中でも、参耆(じんぎ)剤と呼ばれる体力を回復させるための代表的なものになります。
- 君薬は黄耆
- 臣薬は人参と甘草
- 佐薬は白朮と当帰
- 使薬は残りの全て(蒼朮、陳皮、大棗、柴胡、生姜、升麻)
となります。
補中益気湯の中で黄耆は補気の効果を高める人参の対薬となります。
また、黄耆は気を補うことで当帰の補血作用を補、当帰が補血により潤した分を黄耆の利水で整える対薬ともなっています。
主たる効果を出す黄耆と、君薬をサポートする臣薬の人参と甘草は補気の効果です。
主役の副作用を抑える佐薬の白朮も補気ですが、当帰は補血活血の効果を発揮します。
主役の効果を身体に巡らす使薬は理気と健脾の作用があるものが選ばれ、ています。
結果として、漢方薬の中でも高い補気の効果を持つ参耆剤を、副作用は少なく身体の隅々まで巡らすことが可能です。
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補中益気湯は気を生み出して身体に巡らしてくれる!
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筆者:澤 楽
鍼灸マッサージ師で東洋医学と西洋医学の融合と併用を目指しています。
農学部出身なので栄養学から見た薬膳についても書いていきます。普段は大阪市中央区のほのか整骨院で院長をしています。
澤楽はペンネームです。
ほのか整骨院