東洋医学と西洋医学から見る肺の症状とは
内臓, 東洋医学と西洋医学の違い
意外と知らない肺の話
東洋医学と西洋医学の違いを論じるなら肺は避けて通れません。
西洋医学における肺は、酸素と二酸化炭素の交換で終わります。
しかし東洋医学においては、水分の流れも担当します。
また、呼吸には腎臓の力を借りるという点からも、単に酸素と二酸化炭素の交換だけではないのは明らかです。
こちらでは東洋医学における肺の説明と元気に仕方を書いていきます。
東洋医学における肺の役割
肺の特徴は、
- 水分の流れを担当する
- 気の流れも担当する
- 大腸と助け合う関係
と言われています。
そこで注目されるのが鉄分ですね。
大腸に
- 炎症
- 潰瘍
などの異常がある時は、鉄の吸収率が下がるので身体は鉄分不足になります。
そのため、気が流れないと代謝が行われないという表現には、酸素の運搬が含まれると同時に水分の運搬も肺の役割と考えられたのですね。
そして、肺は脾臓の助けを借りる関係にあり赤血球を廃棄し、鉄分を再利用することからもうかがえます。
また肺は腎臓を助ける関係にあるのも、水分の流れを促進するのが肺なので、腎臓の助けになると考えられました。
また子供は体重の増加に伴い多くの鉄分を必要とするため、脾臓での鉄分の再利用が腎の担当する発育を左右すると考えました。
微量ミネラルの一つ、Mn(マンガン)の吸収は小腸が主ですが、呼吸器を通じても行われます。
そんな肺を元気にするための東洋医学の知恵を次に書いていきます。
肺を強くする方法
まず肺に悪影響を及ぼすのは乾燥した冷たい空気です。
つまり、秋から冬にかけて咳を伴う風邪をひきやすいのは肺が弱ると考えました。
こんな時に昔からの知恵で用いられたのがキムチです。
韓国の気候は極めて寒く乾燥しています。
そんな気候に対抗するためにキムチを開発したのですね。
キムチは、
- 代謝を上げて熱を生産する
- 水分の流れを良くする
などの作用で体温を保ちます。
辛味にはそんな働きがあるので苦手でなければ効果的です。
辛いのが苦手な人は、
- ネギ
- 玉ねぎ
などの辛さでも大丈夫ですよ。
玉ねぎに含まれるアリシンは、
- 代謝を上げる
- 血の巡りを良くする
などの作用がありますが、寒い時期はサラダよりスープなどの方がいいでしょう。
また、軽く汗ばむ位に動くと身体の水分吸収が上がるので身体も動かしましょう。
胸や肩周りの筋肉に刺激を入れることで、呼吸は一段としやすくなるからです。
身体に必要なものを入れても、不要なものをしっかりと出していないと入る余地がありません。
自然の動物なら必要以上に食べ物を摂取するということはありません。
人間の不健康の大半は必要以上に摂取していることに起因します。
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まとめ
肺の機能は酸素と二酸化炭素の交換だけに終わりません。
本来の力を発揮させるためには大腸を元気にして鉄分の吸収を維持しましょう。
そして胸や肩周りの筋肉の動きを良くすることで機能は高まります。
寝てばかりいると肺の機能は落ちてしまうので気を付けましょう。
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筆者:澤 楽
鍼灸マッサージ師で東洋医学と西洋医学の融合と併用を目指しています。
農学部出身なので栄養学から見た薬膳についても書いていきます。普段は大阪市中央区のほのか整骨院で院長をしています。
澤楽はペンネームです。
ほのか整骨院