東洋医学で体質改善!薬膳の基本とは
パパッと薬膳
薬膳
薬膳って何ですか?難しいですよね。
何て質問をよく受けますが、決して難しくはありません。
医食同源の言葉通り普段の食事に少し気をつけるだけでも実践は可能です。こちらでは薬膳の基本的な考え方と食材について書いていきます。
薬膳とは
各内臓が弱っている時は、働きを強める食事をする事が大切です。
東洋医学では五味と呼ばれる味の分類があり
- 酸味
- 苦味
- 甘味
- 辛味
- 塩味
を基本とします。
そして二つの味を配合して、
- 酸味には甘味を入れて消化器を補う
- 苦味には辛味を入れて呼吸器を補う
- 甘味には塩味を入れて腎臓を補う
- 辛味には酸味を入れて肝臓を補う
- 塩辛いものには苦味を入れて心臓を補う
というのが基本的な考え方です。
これを二味配合と呼び三味配合も存在します。
そして汗をかいている時のポカリスエットと同様に、身体が欲している味は美味しく感じそうでないなら不味く感じます。
子供が酸味や苦味を嫌うのは、肝臓や心臓が強く必要としない味だからですね。
健康のポイントは、偏った味や食材ばかりでは身体を壊すので、可能なら三味配合をし、旬の物を頂くのが基本となります。
次は薬膳に多用される食材を書いていきます。
薬膳の基本食材
韮(にら)3~5月
効能としては胃腸など腹部を温め気の巡りを改善します。
栄養学でも、
- 生殖機能を高める作用
- 血液循環をよくする作用
- 抗菌作用
が認められています。
またニラやネギ、ニンニクの特有の香りはアリシンという成分により豚肉やレバーなどに含まれるビタミンB1の吸収を高めます。
にらは古くから薬膳に用いられてきました。
- 発汗を促し新陳代謝を高める作用
- 胃腸の働きを整えて便秘や下痢を改善
などの作用に注目されてきました。
中でもカロテンが豊富で、にら一掴みで一日のビタミンA所要量をほぼ満たすことができます。
トマト:6〜8月
熱をおさめ消化を促進します。
フルーツトマトは春ですが、通常のものは夏が旬ですね。
トマトには、渇きを抑えて食欲を高める作用があるので、夏バテの時は重要ですね。
栄養学から見ると、
- リコピンの抗酸化作用
- 毛細血管を丈夫にするビタミンP
- 夏に失われやすいビタミンC、カリウム
などを含むので心強いですね。
ただし、身体に水分を溜める効果も強いので、むくんでいる時は控えましょう。
長芋:11~1月と4~5月
芋の中では唯一生食できる種類で、とろろ芋として食べるのが一般的ですね。
漢方薬としても使われ、胃が冷えて食欲不振な時に効果があります。
- 胃腸の機能低下で下痢になっている場合
- 肺の機能が低下して咳が止まらない
そんな時にも効果があります。
かぼちゃ:7〜12月
身体を潤し胃腸を元気にします。
夏から収穫されますが、熟して食べ頃になるのは秋ですね。
さらに貯蔵しやすいので、冬まで持ち栄養価も高いので、冬至のころに食べる習慣は冬を乗り切る先人の知恵ですね。
- 胃腸の吸収力を高める
- 胃の粘膜を強くする
などの効果で免疫力も上がります。
栄養学から見ると、
- コバルトを多く含むためインシュリンの分泌を高める
- ビタミンEやβーカロチン、葉酸などが豊富なので夏バテの解消に効果的
などが注目されています。
冬はネギ:12~2月
寒気がする時に冷えを緩和します。
ネギの白い部分には、玉ねぎと同じ硫化アリルが含まれるので、気(代謝)の巡りを良くして喉の痛みを緩和します。
栄養学から見ると他にもアリシンを含み強い殺菌力を持っておりビタミンB1の吸収を高めます。
ただしアリシンは熱に弱く水に溶けやすいので、スープごといただくか生で食べると良いですね。
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まとめ
人間の健康は五味をバランス良く摂る事と旬の物を摂る事で保ちやすくなります。
特に季節によって弱りやすい内臓は決まっているので余計ですね。
さらに、食べ方も一工夫するとなお良いですね。
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筆者:澤 楽
鍼灸マッサージ師で東洋医学と西洋医学の融合と併用を目指しています。
農学部出身なので栄養学から見た薬膳についても書いていきます。普段は大阪市中央区のほのか整骨院で院長をしています。
澤楽はペンネームです。
ほのか整骨院