東洋医学の体質診断がどれも当てはまると感じるのは
五行色体表
体質診断
前提から言うと、体質診断では体質が当てはまるのが一つとは限りません。
例えば、五行色体表には五畜という概念があり、性格を例えられますがどんな時も同じ行動をするとは限りませんし、同じ動物でも性格は様々ですから。
あくまでベースとなる動物がどれになるかという考え方です。
まして、同じ人間でも調子の良い時と悪い時、物事が上手くいっている時といない時などで同じように行動はできません。
ですが、自分にあった言動を心がける事で不調も乗り切りやすくなります。
東洋医学において木・火・土・金・水の５グループに分けられます。
性格は
- 鶏
- 羊
- 牛
- 馬
- 豚（猪）
に分けられますが、体質としては気（代謝）と血（栄養）が高く瞬発力のある木、火タイプは肉食動物のような特性を持ちます。
対して津液（水分）が多い金、水タイプは持久力に優れるので草食動物のような体質ですね。バランスの良い土タイプは雑食と言った感じです。
では各タイプの具体的な特徴を見ていきましょう。
鶏・羊・牛・馬・豚に分けられる五畜
木の人は鶏のように動きが素早く体力がある。
鶏は繁殖力が強く動き続けます。しっかりと餌を与えておけば良い仕事をこなしますね。
人間もプライベートの時間を充実させられる多趣味で活動的な人がこのタイプ。
代謝は盛んなので疲れにくい反面、熱が大量に作られるので、適度に発汗して熱を下げるのが大切ですね。
鶏は気性の荒い鳥です。
そのため木タイプの人も仕事などで、強気に行動し大きな成果を生み出します。
また鶏は落ち着きが無い人を表します。
目標を達成するまでは休息せずに競争に闘志を燃やします。
口論は理論的に結論を出す事を好み、激しやすい傾向を持つので、相手を言い負かそうとします。
威圧的なところがあるので、若い頃に困難に直面しやすく、尊敬される地位を獲得するまでに、かなりの困難を耐え忍ばなければなりません。
木タイプの男性は、短気で性衝動に突き動かされる傾向がありますが、結婚する事で精神的に落ち着き、管理者として有能さを発揮します。
木タイプの女性は愛情深く世話好きな姉さん女房タイプです。
結婚すれば良妻賢母となりますが気の強さから縁遠い面も。
自立した性格なので浮気は絶対に許さずに離婚する事もしばしば。
４０代女性Zさんの話ですが、仕事が出来る事で上司から多くの仕事を任されますが、すぐに反論や口論をしてしまうので悩んでいました。
そして代謝が高いので長時間、働けますが内臓の疲れは溜まっており腹部の圧痛は強めでした。
火の人は羊のように群れをなして行動する傾向があります。
羊は群れで行動しますが、それは自分のためではなく仲間のため。
一見ルールに厳しく冷たい印象を与える事もあるタイプですが、義理堅く人情に厚いのはこのタイプ。相談すると、意外に親身になってくれます。
火タイプの人は、代謝に対して水分量が不足しがちなので、しっかりと水分を摂りましょう。
羊の特性として群れを好みますが序列がありません。
そのため個人プレーは存在せずに、１頭が危険を感じて走り出すと群れ全体が一斉に追走します。
また羊は臆病で脆弱な動物で、パニック状態になりやすい事が有名です。
火タイプの人がルールに厳しいのも不測の事態を避ける本能と言えますね。
しかし日々、同じ事を続けられるのも特徴なので事務系の仕事では高い評価を受けやすいですね。
比較的に長女や長男の人に多いタイプで末っ子や一人っ子には少ないのも特徴です。
３０代女性Uさんの話ですが、外交的でよく喋るので仲良くはなりやすい反面、イライラしやすいので急に怒られたりするので苦手な人も多いですね。
代謝のわりに水分が少ないので、関節の痛みを患う事が多いです。
土の人は牛のように身体を充実させやすく食べるのが好きで落ち着いた雰囲気の方が多いです。
牛の胃袋は4つあり念入りに消化します。土タイプの人は、行動がゆっくり見えますが、人一倍考えて行動しているからです。
時にクヨクヨして頼りなさそうに見えても、芯が強く逆境にも強いのはこのタイプ。
いざとなったら、一歩も引かず立ち向かいます。
牛の特性としては4つの胃を持つ複胃動物という事ですね。
そのおかげで消化酵素では分解出来ない草を有効なエネルギー源として利用する事が出来るのです。
つまり土タイプは自力で成果を出すより周りの人の協力を得る事で最大の成果を上げますね。
一見、消極的に見えますが納得するまで動かないだけなのです。
男性は頑固と言われがちで女性は堅実で真面目だと言われる場合もあります。男女ともに貯金が好きな人が多いですね。
どちらも意外と人気者で人が集まって来るので自分からは積極的には動かない事が多いですね。
２０代女性Mさんの話ですが、よく話し柔らかい物腰なので愛されキャラです。
よく食べるので常にダイエットが口癖で、明るいですが陰ではくよくよと悩みやすいのが徳用です。
食べ過ぎで消化器系が弱りやすいので関節の可動域が低下しがちで身体の重だるさを伴います。
金の人は馬のように嫌な事からは全力で逃げます。好き嫌いが目立ち感性が鋭い人が多いです。
馬はいざという時に逃げる事を前提に脚力と体力が備わっています。
本能に忠実で種の存続を優先した結果ですね。より人間らしさを持っているタイプなのでマイペースでワガママな印象をうけます。
しかし、閃きや芸術性という点で、他のタイプよりも秀でており得意分野では、非凡な才能を発揮するのはこのタイプ。
代謝より水分量が多いので、クールに見える人が多いですね。
馬の特性として、非常に個性が豊かという事ですね。
80cmの小さな馬から180cmの大きな馬まで多くの種類があるように、金タイプの人は一括りに出来ないくらいの個性があります。変わり者が多いとも言えますね。
そして視野の広さが特徴です。普通の人は気づかない事にも着目する天才肌です。
金タイプの本能的な感性は生き延びるために逃げる事を前提にしているので、失敗から多くの事を学ぼうとしています。
男性は失敗が多い人ほど40代以降に花開く事が多く女性は子育てに熱心な人が多いですね。
圧倒的に一人っ子や末っ子に多いタイプです。
３０代男性Fさんの話ですが、普段からマイペースで自分の好きな仕事を優先してする傾向があります。話す時と静かな時のギャップが大きいのも特徴です。
周りに合わせて頑張り過ぎると発熱しやすく背中の痛みなどが出やすく、適度に汗をかいているほうが調子は良いのが特徴です。
水の人は豚（猪）のように猪突猛進します。
猪は生存本能が強く精力的です。地上に餌が無くなっても、木の根を掘り起こし食べてしまいます。
水タイプは、道なき道を切り拓くたくましさを持ったタイプですね。行動基準は出来るかどうかより、やりたいかどうか。
好きな事には一直線で迷いません。どれほどの困難も乗り越えて、晩年に大成するのはこのタイプ。
水タイプの人は、代謝は普通ですが、水分量が多いのでオーバーヒートの心配なく動けます。
どんなに疲れていても、週末に遊びに行くのはこのタイプですね。
逆に動かないと調子を崩すので、疲れていても熱めの湯船に浸かりましょう。
猪の特性としては、臆病だけど好奇心が旺盛という事。
記憶力と学習能力が高いので行動した分だけプラスになります。
水タイプは自分で進むより、周りに尻を叩かれて成長する所があります。
- 男性なら姉さん女房との相性が抜群
- 女性なら年下の有能な木タイプ男性を助けます
男性は単独行動を好みますが自分を支えてくれる人がそばにいるとより成果を上げます。
女性は面倒見の良さから後輩に慕われます。
水タイプは人付き合いを大切にした分だけ晩年に成功するタイプですね。
割と長男や長女に多いタイプですが、幼少期に苦労人であることも多いですね。
５０代男性Yさんの話ですが、とにかくよく動いて兄弟の面倒見が良い人です。
普段は少しくらいの不調は気にせずに動き続けるので、指の痛みが悪化してから来院されました。
基本的に無理がきくだけに肩や股関節などの大きな関節を痛めやすいのも特徴です。
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まとめ
人の性格を動物に例えているのは人間も動物の一種に過ぎないという東洋医学ならではですね。
産まれた環境や育った環境で人の正確には変化が出ますが、内臓の強さは最も強く影響します。
ポイントとなるのは代謝（気）と水分量（津液）、血液などです。
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筆者:澤 楽
鍼灸マッサージ師で東洋医学と西洋医学の融合と併用を目指しています。
農学部出身なので栄養学から見た薬膳についても書いていきます。普段は大阪市中央区のほのか整骨院で院長をしています。
澤楽はペンネームです。
ほのか整骨院
