薬膳を作るときの基本的な考え方

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薬膳

栄養価の高い野菜は何ですか?

一番身体に良い野菜は何か?

スーパーフードにはどんなものがありますか?

こんな質問を受けることが増えました。

ですが、東洋医学では身体に良い食事を薬膳と考えており、重視するのは栄養価ではなく相性です。

こちらでは、東洋医学における薬膳の基本について書いています。

 

野菜の基本的なこと知っていますか?

野菜の特性は基本的に自然に適応するために身体に必要な成分を蓄えるということです。

暑い地域では暑さをしのぐために必要な栄養が詰まっていますし、寒い地域では身体を温める栄養が詰まっています。

さらに乾燥や多湿な地域では水分代謝を促す栄養も詰まっています。

その中でも、

  • 身体を温める食材
  • 身体を冷ます食材
  • 温めも冷やしもしない食材

に分けられ温めの強さで、強いものを熱性で軽いものを温性、冷やす力が強いものを寒、弱いものを涼、温めも冷やしもしない食材を平と言います。

植物は全て、同じ種を蒔いても気候によって全く違う品種のようになります。

さらに野菜は、部位によって栄養成分や量が違い、一般的にミネラルが多く存在するのは葉で、次は根です。

葉を食べる野菜には

  • キャベツ
  • 白菜
  • ほうれん草

などがあり、ビタミン類がたくさんふくまれています。

茎を食べるものには、根のようにみえるジャガイモがあり、でんぷんを多く含みます。

サツマイモは、じゃが芋と似ていますが根を食べます。

そのため、じゃが芋よりサツマイモのほうがミネラルを多く含みます。

 

東洋医学で考える薬膳の基本

野菜の成長時期を考えると

  • 春先には新芽などの葉や芽の部分
  • 夏は代謝を行う葉や茎の部分
  • 秋は実の部分
  • 冬は根の部分

などに栄養が集中します。

東洋医学では色分けをすることで、栄養が集中している時期や種類を分けました。

  • 春は緑の野菜(キャベツやほうれん草など)
  • 夏は赤い野菜(トマトやスイカなど)
  • 秋は白い野菜(白菜や葱など)
  • 冬は黒い野菜(ゴマや海藻など)
  • 季節の変わり目には黄色の野菜(じゃが芋やもち米など)

をすすめています。

キャベツやほうれん草には気(代謝)を助けるために血(栄養)の巡りを良くする補血作用があります。

トマトやスイカには津液(水分)を作り出す生津の作用と、喉の渇きをいやす止渇の作用があります。

白菜や葱には肺を養う養肺の作用があり、ゴマや海藻には腎を補う補腎の作用があり、じゃが芋やもち米には消化吸収を助ける健脾作用があり各季節に対応した内臓を助ける作用があります。

身体が必要としている成分は同じ時期でも体質によって身体が必要としている栄養は変わります。

 

まとめ

ネットで調べると野菜の栄養素の含有量はすぐに分かりますが多くの場合は旬のものを基準にしています。

そのため、旬でない時期に食べても望むような栄養は摂取できません。

さらに東洋医学における野菜の色分けは科学的根拠に欠けるとされていましたが、色素の栄養であるフィトケミカルの発見により野菜の色分けを科学的に裏付けた形になります。

基本的には旬の野菜の中でも色が鮮やかなほうが栄養量も多くなります。

数字上の栄養を意識するのも効果的ですが、色や旬を意識して地元の食材を選ぶのがおすすめです。

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筆者:澤 楽

鍼灸マッサージ師で東洋医学と西洋医学の融合と併用を目指しています。
農学部出身なので栄養学から見た薬膳についても書いていきます。普段は大阪市中央区のほのか整骨院で院長をしています。 澤楽はペンネームです。
ほのか整骨院

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