東洋医学から見た鮫肌の原因と対処法
健康法
人物紹介
澤 楽(さわ らく)
東洋医学をベースに内臓整体で身体の体質改善を目指す整体師。
栄養学に薬膳も組み合わせて本当の健康とは何かを考えている。
澤楽「今日も皆さんの健康のために解説します」
「今日は気にしている人も多い鮫肌です」
肌の触感が気になる。
腕や顔の肌が気になっている。
最近、鮫肌の感じが足にまで広がっている。
「そんな鮫肌の原因と対処法について書いています」
鮫肌とは
鮫肌の最大の特徴は、ざらざらとした肌の感触です。
はっきりとした原因が無いのに肌が硬くてざらざらになる症状を指します。
主に顔や腕、お尻など全身に現れるのが特徴です。
大きな原因は
- 乾燥
- 生活習慣の乱れ
などです。
そもそも、人の皮膚はターンオーバーと呼ばれる分解と再生を約28~56日周期で繰り返します。
鮫肌の場合は多くはターンオーバーではがれるはずだった古い角質が残り硬化することで起こります。
要は固くなった古い角質がザラザラの原因です。
この状態だと女性なら化粧ノリが悪くなり、化粧が肌への刺激となり鮫肌を悪化させる可能性もあります。
鮫肌の正式名称は魚鱗癬(ぎょりんせん)と言い遺伝性の疾患です。
乳幼児期に始まり、冬の乾燥した時期に悪化し、夏には症状が目立たなくなる尋常性魚鱗癬(じんじょうせいぎょりんせん)がもっとも多いのが特徴です。
親は軽くても子供には強く出ることもあります。
多くは思春期のころに軽快します。
東洋医学から見た鮫肌
東洋医学から見た鮫肌の原因は瘀血(おけつ)と考えられており、体内を巡る血(栄養)が滞っている状態です。
東洋医学では病気が遺伝するのではなく体質が遺伝していると考えています。
そのため鮫肌以外にも、
- 肩こり
- 手足の冷え
- 目のクマ
などが顕著です。
普段から運動不足で血行が悪いのが特徴です。
瘀血以外の可能性としては肝腎陰虚(かんじんいんきょ)があります。
血流が滞っているのは同じですが、滞りの原因を水分不足とする可能性です。
- 顔が赤くなりやすい
- 鼻血が出やすい
- 足の裏や手のひらがほてりやすい
などの症状が出ます。
そして瘀血の状態が現れることには、体内を酸性にする原因があり、
- 白砂糖
- 解熱鎮痛薬などの化学物質
の過剰摂取が悪化の原因となります。
白砂糖の過剰摂取を続けると、
- 頭痛
- 胃痛
- 生理痛
という三大症状が現れます。
さらに身体を酸性にする生活を続けていると、
- 子宮筋腫
- 卵巣囊腫
の原因ともなります。
つまり鮫肌だけを患っている人は少なくて、その他にも患っている症状がポイントになります。
その中でも、生理痛や頭痛などの症状が顕著な人は白砂糖を控えることから始めましょう。
加えて、バランスの良い食物をとることが重要です。
例えば玄米は土に植えると発芽するほどに全ての栄養が揃っています。
また卵のように次の生命を作れる食べ物は完全栄養食とも言われます。
大切なのは身体にとって理想的なバランスの食事をすることなので、
- 旬の野菜
- 卵や玄米
- 新鮮な肉や魚
などを食べていればバランスは整います。
また、適度な運動はの瘀血を改善する効果があります。
基本的には一日に30分以上のウォーキングがあると効果的で、距離にすると2~3kmでも大丈夫です。
基本的な生活習慣としては、
- 身体を冷やす食材を避ける
- 適度な運動を心がける
- 身体を温める
などが重要です。
また、漢方などの利用を考えている人には、
- 胃腸が弱い人には血虚を改善する当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
- 胃腸が強い人には瘀血を改善する桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
- 更年期障害が疑われる人には腎虚を改善する杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)
がおすすめです。
当帰芍薬散は血虚も解消します。
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桂枝茯苓丸は瘀血も解消します。
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目の疲れや腰のだるさ、疲れやすさなどを感じていて閉経時期の女性は更年期障害も視野に入れましょう。
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まとめ
鮫肌とは血流の悪さや栄養不足から起こる肌の新陳代謝の低下です。
東洋医学では、
- 血流の悪さは瘀血
- 栄養不足が血虚
- 更年期障害を腎虚
と呼びどれも鮫肌の原因と考えます。
大切なのは身体を弱らせる白砂糖や身体の冷えを避けることと栄養のバランスが良い食べ物を選ぶことです。
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筆者:澤 楽
鍼灸マッサージ師で東洋医学と西洋医学の融合と併用を目指しています。
農学部出身なので栄養学から見た薬膳についても書いていきます。普段は大阪市中央区のほのか整骨院で院長をしています。
澤楽はペンネームです。
ほのか整骨院