過敏性腸症候群を解消する火翔のパパッと薬膳
パパッと薬膳
薬膳編
火翔(かと) 二人兄弟の上 循環器系が弱りやすい火タイプ
ロマンチストで遊び人、薬膳を提供するレストランのシェフ。土樹の授業を受けに言っている。意外に細かいところも多くてよく気が利く。火なことは昔からの知り合い。パパッと薬膳を実践している
火翔「今日、紹介したいのは過敏性腸症候群の人たちのための薬膳だね♪」
「薬膳っていうのは、難しくはなくて普段から食べている食材を不調な時には意識して多めに食べるっていうくらいだ」
「過敏性腸症候群は特に症状や体質によって、内容が変わるから参考にしてね♪」
薬膳とは
薬膳とは、医食同源を実現する食事です。
特別な食材を選ぶのではなく、自分にとって必要な食材を選ぶことが薬膳の基本です。
医食同源を実現するには、
- 気(代謝)
- 血(栄養)
- 津液(水分)
を整えることです。
これらのバランスが崩れることで、過敏性腸症候群などの不調が現れます。
この時に問題となるのは気血津液のバランスなので、腸そのものには問題が見つかりません。
ここでポイントとなるのは、気血津液の過不足を整えるだけでなく、季節によって不足しやすいものを意識して補うことです。
例えば、猛暑で食欲が落ちて食べる量が減っているなら、不足したものを補うだけでなく消化吸収しやすいものを選ばないといけません。
そのため、超能力動きを良くするだけでなく、全身に血(栄養)を巡らせられる食材も紹介します。
気の流れが滞る気滞が原因なら、気(代謝)を巡らせる効果のある理気の作用のある食材を選びます。
気滞の場合は、便は普通で便意を感じるのに排便に至らない便秘や腹痛が多く現れます。
そんな時には理気の作用に加えて胃を元気にする和胃の作用も兼ねる
- オレンジ
- 蕎麦
- グレープフルーツ
- 玉ねぎ
などの香り高い食材がおすすめです。
またエネルギー不足で起こる気虚では、力まないと便が出ない便秘や下痢が起こります。
消化や吸収をする気(代謝)が不足するために、排泄に不具合が起こっている状態です。
そんな時には足りない気(代謝)を補う補気の食材を選びます。
胃腸を元気にして気(代謝)を高める食材が、
- アボカド
- キャベツ
- 大棗(なつめ)
- 鶏肉
などになります。
胃腸から身体を元気にする漢方薬にも補中益気湯(ほちゅうえっきとう)というものもあります。
老廃物を体外に排出する力が不足し、コロコロとした便が出たり腹痛が起こる状態は血虚と考えられます。
血(栄養)とは三大栄養素である糖質と脂質、タンパク質が基本になります。
ビタミンやミネラルは近年になって見つかった栄養素ですが、血(栄養)の概念には含まれていると考えられます。
血(栄養)が不足する血虚は痙攣性便秘の原因になります。
そのため血虚の解消には補血で通便を促す
- ほうれん草
- しめじ
- アーモンド
- 豆乳
などの食材がポイントになります。
それぞれの症状は、重なって起こる場合もあります。
そのため、普段から便の状態や回数は自分で意識しておくことが大切です。
過敏性腸症候群の中でも便秘は、
- 食物繊維
- 運動
- 水分
などの不足でも起こります。
中でも、食物繊維が重要視されるのは、食物繊維は水分を蓄えると同時に腸内細菌に分解されてビタミンになるからです。
そのため食物繊維が最も基本的な対処になるのです。
ですが、腹痛の多いタイプに食物繊維の摂りすぎは禁物です。
食物繊維をバランスよく多く含むのはキノコ類です。
食物繊維の次に重要視されるのは発酵食品です。
発酵食品は、気(代謝)を巡らせ血(栄養)を補い腸を動かす作用があるので、気滞による便秘の解消に役立ちます。
過敏性腸症候群の原因となる冷えの解消にも活躍します。
気(代謝)と血(栄養)が不足した気血両虚の状態だと、便を押し出す力が弱いですが発酵食品は押し出す力を与えてくれます。
発酵食品には、気(代謝)だけでなく血(栄養)も充実させるのでの、大腸が本来の機能を取り戻すのに役立ちます。
発酵食品の中でも気血を充実させるのは納豆です。
そして海藻は、血虚によるコロコロ便の解消に役立ちます。
海藻類には食物繊維が多いだけでなく、ミネラルが豊富なので血(栄養)を補うのに効果的です。
過敏性腸症候群の中でも下痢型の人は、胃腸機能を高める食材を選びます。
胃腸の機能を高めるのは、粘膜の修復を促すネバネバ食材です。
山芋やオクラといったネバネバ食材には、ムチンと呼ばれる胃腸の粘膜を保護する成分を意識して食べましょう。
下痢の多くは、冷えとストレスによる気虚と気滞が多いのが特徴です。
そのため、身体を温めて胃腸の修復を促す発酵食品とネバネバ食材を選びましょう。
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食事からお腹を健康に♪
でも、調子が思うように変わらないなら、内容を変えたり量を調節したりと工夫は大事だね♪
思うように変わらないときは相談してね♪
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筆者:澤 楽
鍼灸マッサージ師で東洋医学と西洋医学の融合と併用を目指しています。
農学部出身なので栄養学から見た薬膳についても書いていきます。普段は大阪市中央区のほのか整骨院で院長をしています。
澤楽はペンネームです。
ほのか整骨院