虚血性心疾患を解消するスッキリ漢方薬
スッキリ漢方薬
人物紹介
木一郎(もくいちろう) 三人兄弟の長男 代謝系が弱りやすい木タイプ
几帳面で気質、理論的だが怒りやすい面も。仕事大好きで競争に強い。鍼灸用品や漢方薬を販売する会社の経営者で金代と水太の上司。
金代(かなよ) 二人姉妹の下 呼吸器系が弱りやすい金タイプ
マイペースで職人気質、とにかくこだわりが強い。友達は少ないが深い付き合いで寝るのが大好き。木一郎の鍼灸用品の会社で働いている。澤楽に灸のツボを習っている
水太(みずた) 二人兄弟の下 泌尿器系が弱りやすい水タイプ
とにかく行動的でじっとしていない、意外にビビりな面もあり、新しいことを始めたいが始めるまでに時間がかかる。木一郎の会社に勤務。スマート筋トレを実践しており、通販が大好き。
虚血性心疾患の漢方薬とは
漢方薬の本場である中国では、不整脈や狭心症などの虚血性心疾患の処方は虚実を重視します。
同じ虚血性心疾患でも
- 実証(心臓に負担をかけているタイプ)
- 虚証(身体に必要な要素が不足しているタイプ)
- 中間証(虚実が入り乱れているタイプ)
を見極めることが必要です。
実証とは、身体は健康なのに心臓の症状が出ている人です。
見た目には健康で食欲もあるのですが、食べ過ぎや飲み過ぎが原因となります。
虚証は加齢とともに身体が弱り心臓の機能が低下した状態です。
そのため、誰でも60歳を超えたあたりから起こる心不全と言えます。
中間証は、虚実証の両方の原因が考えられます。
そして、証による漢方薬が
- 実証には柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
- 虚証には柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)
- 中間証には柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)
といういうように使い分けます。
また、虚血性心疾患でも不安感などの精神疾患がある時には、半夏厚朴湯なども加わります。
柴胡剤はこの時期に使用する薬方で胸脇苦満(きょうきょうくまん)を中心に食欲不振やめまいなどの諸症状に用いられる漢方薬です。
そのため、身体が健康な人よりも高齢者や虚弱な人に処方します。
柴胡桂枝湯に柴胡桂枝乾姜湯、柴胡加竜骨牡蛎湯などは代表的な柴胡剤です。
柴胡桂枝湯はやや虚弱で、頭痛が起こりやすい人に適応です。
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柴胡桂枝乾姜湯はさらに虚弱で、胃腸が弱く倦怠感の強い人におすすめです。
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乾姜は生姜を乾燥させたものなので、胃腸を強くする力があります。
柴胡加竜骨牡蛎湯は体力が中程度以上の実証の人で、精神不安や不眠などの精神症状の改善に用いられます。
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牡蛎湯は牡蠣の殻を使っているので、多くのミネラルを含み瘀血を解消するのが特徴です。
漢方薬による循環器疾患の治療は虚実の見極めが重要です。
中国では、漢方薬による血管の保護作用や血液浄化作用を重視しています。
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筆者:澤 楽
鍼灸マッサージ師で東洋医学と西洋医学の融合と併用を目指しています。
農学部出身なので栄養学から見た薬膳についても書いていきます。普段は大阪市中央区のほのか整骨院で院長をしています。
澤楽はペンネームです。
ほのか整骨院