木一郎のスッキリ漢方薬で自律神経失調症を整える
スッキリ漢方薬
人物紹介
木一郎(もくいちろう) 三人兄弟の長男 代謝系が弱りやすい木タイプ
几帳面で気質、理論的だが怒りやすい面も。仕事大好きで競争に強い。鍼灸用品や漢方薬を販売する会社の経営者で金代と水太の上司。
金代(かなよ) 二人姉妹の下 呼吸器系が弱りやすい金タイプ
マイペースで職人気質、とにかくこだわりが強い。友達は少ないが深い付き合いで寝るのが大好き。木一郎の鍼灸用品の会社で働いている。澤楽に灸のツボを習っている
水太(みずた) 二人兄弟の下 泌尿器系が弱りやすい水タイプ
とにかく行動的でじっとしていない、意外にビビりな面もある。木一郎の会社に勤務。昔は陸上部だったが成果が出ず今はスマート筋トレを実践している。
木一郎「今日は自律神経失調症に効果のある漢方薬なのだよ」
水太「落ち込むやつっすね!」
金代「、、、身体の症状もあるわよ(偏見)」
自律神経失調症を解消する漢方薬
東洋医学的にみると、自律神経症状が継続するには原因があります。
自律神経失調症とは言っても、
- 外的(ストレス)
- 内的(エネルギー不足)
のどちらがより大きな原因かで、症状と解決法は違います。
そもそも自律神経失調症はストレスといった外的な要因だけでなく、身体の状態などの内的な要因であることが多いのです。
そのため漢方薬を使うにしても、何が原因かを探ることが重要なのです。
身体が整えばストレスなどの外的な要因にも強くなります。
問題の探し方
まず身体の状態を正しく把握するには、細部ではなく身体全体を見ることが大切です。
漢方薬は身体の機能を高めたり、老廃物の排泄を促したりします。
だから咳を止める漢方薬にも、身体を強くして咳を出なくしたり、老廃物を排泄させて咳を止めたりします。
結果として、身体が弱っていた人は頭痛や耳鳴りなども同時に解消されたりします。
また老廃物の排泄を促せば下痢も同時に止まったりします。
身体に現れる症状は様々な原因によって起こりますが、一見すると関係が無さそうな症状が同じ原因によって起こっている場合があるのです。
現代医学とは違って一つの症状に対する細かい原因を突き止めようせずに、東洋医学では全体を見て不具合に負けない身体を作るのが漢方薬なのです。
全体から見る
自律神経は自分で動かせない部分すべてを統括している神経です。
そのため自律神経を整えることで複数の症状が解消されることはよくあります。
それこそ一見すると無関係に見える胃もたれと不眠が同時に解消されたりします。
身体は自律神経を通して複雑に繋がっているので、予期しない症状も解消されることはよくあります。
自律神経失調症によく使われるのは、
1、柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
3、加味帰脾湯(かみきひとう)
になります。
①柴胡加竜骨牡蛎湯は自律神経失調症の中でも、肝陽上亢(かんようじょうこう)に用います。
肝陽上亢は肝の機能が低下して、
- 精神不安
- 動悸
- 不眠
などを伴う症状です。
身体の水分不足から頭に熱が昇った気鬱が悪化した状態です。
ただし柴胡加竜骨牡蛎湯は漢方薬の中では効果が強いので、もともとは体力があるけど無理を続けた結果として自律神経失調症になった方におすすめです。
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②半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)は肝鬱気滞(かんうつきたい)の人に用います。
肝鬱気滞は精神面の症状が強く、咽喉部に異物感がある人におすすめです。
普段から言いたい事を我慢して、身体の熱を上手く発散できない時に起こります。
どちらかというと身体は弱くて、冷えやすく気が弱いけど急に怒りだす自律神経失調症の方に用いられます。
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③加味帰脾湯(かみきひとう)は心陰虚に用いられます。
心陰虚の人は虚弱体質で血色が悪いのが特徴で、
- 貧血
- 疲れやすい
- 疲れがとれにくい
などの体質を解消します。
心陰虚も精神症状が多く、不安やイライラなどの抑うつ症状が多くみられます。
普段から疲労感が強い自律神経失調症の人に用いられます。
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④桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)は肝心火旺(かんしんかおう)の人に用いられます。
肝心火旺は比較的体力があり身体の熱が過剰になり
- 肩こり
- 頭痛
- めまい
- 冷えのぼせ
などの症状が見られます。
桂枝茯苓丸は女性ホルモンの関連する自律神経失調症によく使われ、普段から生理痛がきつい瘀血(おけつ)の症状にも用いられます。
気(代謝)と血(栄養)の巡りをよくすることで筋肉の緊張を緩和し気持ちも落ち着かせますが、比較的体力がある人に向いています。
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筆者:澤 楽
鍼灸マッサージ師で東洋医学と西洋医学の融合と併用を目指しています。
農学部出身なので栄養学から見た薬膳についても書いていきます。普段は大阪市中央区のほのか整骨院で院長をしています。
澤楽はペンネームです。
ほのか整骨院