肺や気管の弱さは東洋医学のツボを使って解消しよう!
東洋医学の肺
喉が弱く、すぐに風邪を引く。
薬を使いたくないので喉を強くしたい。
過去に扁桃腺炎や気管支炎を患った。
喉の疾患は最も多い悩みの一つと言えますね。
こちらでは喉を強くするために肺から改善する東洋医学の対処法について書いて行きます。
意外と知らない肺の話
東洋医学と西洋医学の違いを論じるなら肺は避けて通れません。
西洋医学における肺は、酸素と二酸化炭素の交換で終わります。
しかし東洋医学においては、水分の流れも担当します。
また、呼吸には腎臓の力を借りるという点からも、単に酸素と二酸化炭素の交換だけではないのは明らかです。
こちらでは東洋医学における肺の説明と元気に仕方を書いていきます。
東洋医学における肺の役割
肺の特徴は、
と言われています。
そこで注目されるのが鉄分ですね。
大腸に
- 炎症
- 潰瘍
などの異常がある時は、鉄の吸収率が下がるので身体は鉄分不足になります。
そのため、気が流れないと代謝が行われないという表現には、酸素の運搬が含まれると同時に水分の運搬も肺の役割と考えられたのですね。
そして、肺は脾臓の助けを借りる関係にあり赤血球を廃棄し、鉄分を再利用することからもうかがえます。
また肺は腎臓を助ける関係にあるのも、水分の流れを促進するのが肺なので、腎臓の助けになると考えられました。
また子供は体重の増加に伴い多くの鉄分を必要とするため、脾臓での鉄分の再利用が腎の担当する発育を左右すると考えました。
微量ミネラルの一つ、Mn(マンガン)の吸収は小腸が主ですが、呼吸器を通じても行われます。
そんな肺を元気にするための東洋医学の知恵を次に書いていきます。
肺を強くする方法
まず肺に悪影響を及ぼすのは乾燥した冷たい空気です。
つまり、秋から冬にかけて咳を伴う風邪をひきやすいのは肺が弱ると考えました。
こんな時に昔からの知恵で用いられたのがキムチです。
韓国の気候は極めて寒く乾燥しています。
そんな気候に対抗するためにキムチを開発したのですね。
キムチは、
- 気(代謝)を上げて熱を生産する
- 津液(水分)の流れを良くする
などの作用で体温を保ちます。
辛味にはそんな働きがあるので苦手でなければ効果的です。
辛いのが苦手な人は、
- ネギ
- 玉ねぎ
などの辛さでも大丈夫ですよ。
玉ねぎに含まれるアリシンは、
などの作用がありますが、寒い時期はサラダよりスープなどの方がいいでしょう。
また、軽く汗ばむ位に動くと身体の水分吸収が上がるので身体も動かしましょう。
胸や肩周りの筋肉に刺激を入れることで、呼吸は一段としやすくなるからです。
身体に必要なものを入れても、不要なものをしっかりと出していないと入る余地がありません。
自然の動物なら必要以上に食べ物を摂取するということはありません。
人間の不健康の大半は必要以上に摂取していることに起因します。
あなたの体質に当てはまりませんか?
風邪を引きやすく、悪寒や発熱しやすい。
ベタベタ汗をかきやすく、肌が荒れやすい。
呼吸器や鼻の弱さがあり咳や痰、鼻水、鼻づまはしょっちゅうだ。
そんな症状に悩まされていませんか?
また、肺が弱い人の性格はマイペースで職人気質などの特徴も目立ちます。
東洋医学では肺虚と呼ばれるそれらの症状と対処法について書いていきます。
肺虚に当てはまる人の症状とは
主に、
- 呼吸器系の問題
- 肌荒れ
- アレルギー
などが出やすいのが特徴ですね。
運動をしている時は、体調が良い傾向にありますが、家にこもると体調を崩しやすくなりますよ。
身体の特徴は、
- 全身の体毛が多め
- 皮膚は白っぽく
- 声は低い
ことが多いですね。
乾燥に弱く、秋に体調を崩しやすく、悲観的になりやすいタイプ。
体調が崩れると、
- 愚痴っぽくなる
- 下痢をしやすい
- 歯痛
- 蓄膿症
- 声のかすれ
- 咳
などが出やすいですね。
肺虚の体質を改善するには
代謝を高めた方が良いので、過剰な食事制限は禁物です。
乾燥に弱いので、肺を潤す天然の甘みが大切ですね。
お菓子やケーキなどではなく、
- ハチミツ
- 桃
- 梨
といった水分の多い果物が良いですね。
食中毒になりやすいので、生物は避けてスープや味噌汁などの汁物を多く摂りましょう。
麺類などで、スープまで飲み干すのはこのタイプですが、塩分過剰に弱いのでほどほどに。
大根おろしなどの辛味は相性が良いので、痰が絡む時はハチミツ大根が理想的。
咳が止まらない時は、オニオンスープを飲みましょう。
肺を強くするには
まず喉の痛みは炎症なので喉の周りだけ処置しても喉は強くなりません。
大切なのは肺が動きやすい状態を作るという事。
つまり肋骨周りの筋肉の柔軟性が必要ですね。
胸から腕の筋肉や背骨から肩甲骨への筋肉がポイントです。
この辺りの筋肉が固い人は猫背になりやすく呼吸が浅いですね。
肺を良くする生活習慣
まずは深呼吸が大切ですね。
背筋を伸ばして鼻から大きく吸いましょう。
この時に肩が上がらないように意識すると横隔膜が動きます。
横隔膜が動くと内臓のマッサージにもなるので便秘解消にもなりますよ。
また肩の負担を減らすので肩こりも解消し肋骨の動きを良くします。
俯いた姿勢も控えましょう。
スマホなどで長く下を向いていると呼吸の浅さからうつ症状が出やすくなります。
外に出た時は空を見上げるクセをつけると良いですね。
次は肺を動きやすくするお勧めのツボを書いていきます。
肺を強くするお勧めのツボ3選
①中府(ちゅうふ)
場所は鎖骨の下で脇の斜め下ですね。
咳が出やすい人は押すと痛むポイントがあるので指腹で時計回りに30回ほど回しましょう。
肋骨の動きを改善するので気管支炎などにも効果があります。
他のやり方では、中府を刺激しながら深呼吸を5~10回ほどします。
②尺沢(しゃくたく)
場所は肘の中央で肘を曲げた状態だと太い腱があり、それの親指側です。
こちらも指頭でグリグリと10秒ほど刺激します。
- 咳
- 喘息
の時に効果的なツボですね。
他のやり方では肘を掴む感じで、親指を尺沢の位置に当てて肘を曲げ伸ばしします。
10回ほど行いましょう。
③列欠(れっけつ)
手首の線の親指側を肘に向かって2cmほどです。
親指の腹で少し強く抑えましょう。
悪い人はじわっとした痛みが広がりますが10秒ほど抑えましょう。
咳や喘息の他にも
- 風邪の喉痛
- 首の強ばり
などにも有効です。
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肺と大腸の関係とは
まず肺と大腸はどんな関係があるのか?
肺は酸素を取り込む場所ですが、大腸での鉄分の吸収が十分でないと全身に酸素を送れません。
結果として酸素が足りない分を肺の過剰な労働で賄おうとします。
そのため大腸が弱い人は肺を弱めます。
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まとめ
肺の強さは肋骨周りの筋肉の柔軟性に左右されます。
また腹式呼吸が出来ていないと肩への負担が大きいので肩を動かさずに呼吸するクセをつけましょう。
合わせてツボも刺激すると咳や喘息も改善しやすいので試してみて下さい。
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筆者:澤 楽
鍼灸マッサージ師で東洋医学と西洋医学の融合と併用を目指しています。
農学部出身なので栄養学から見た薬膳についても書いていきます。普段は大阪市中央区のほのか整骨院で院長をしています。
澤楽はペンネームです。
ほのか整骨院