気虚体質の症状を徹底解説!
気・血・津液
気虚
気虚と言われたことがある。
疲れやすくむくみやすい体質だ。
胃もたれしやすく、逆流性食道炎も診断されている。
気虚とはどんな症状なんだろう?
こちらでは、東洋医学の教科書である黄帝内経にも載っている気虚の症状と改善法について書いています。
そもそも気虚はどんな症状?
「気が偏勝すれば相対的に血虚となる。
血が偏勝すれば相対的に気虚となる。」
と素問にあります。
気(代謝)と血(栄養)は相対的な関係です。
つまり代謝の高さに栄養不足なら血虚、栄養の高さに代謝不足なら気虚と言えます。
東洋医学には未病を治(ち)すという言葉があります。
東洋医学では昔から考えられていた概念ですが、原因不明の疲労感は気(代謝)が虚(不足)していると現代医学で説明できます。
そのため、気虚の症状とは
- 疲れやすい
- 寝ても疲れがとれない
- 食欲がない
- 冷えに弱い
など代謝が低下しているときと同じ症状が現れます。
肥満も気虚の症状
『肥人也・・・其為人也、貪於取与。』
肥満者、それは食事を飽くことなく貪るという意味です。
現代風に言うなら常に血糖値が上がっている状態で、空腹を感じる前に食べ物を口に運んでいる状態です。
また、東洋医学には
『肥人多痰、肥乃気虚也。 虚則気不運行、故痰生也。』
とあり、肥満者は痰が多く気虚(エネルギー不足)の状態だと定義しています。
虚により気が滞りめぐりが悪くなるので、痰が生じます。
この痰湿こそが肥満の原因物質なのです。
内蔵の働き
ここで重要なのが、痰湿の原因となるのは、脾と腎です。
脾とは現代医学では膵臓を指します。
脾の主な役割は飲食物の消化・吸収・代謝です。
脾の働きが悪くなると代謝が低下します。
腎とは現代医学では副腎と生殖器を指します。
腎の主な役割は、
- 成長
- 発育
- 老化
- ホルモンバランス
- 水分代謝
などをつかさどります。
腎の働きが悪くなると水分の排出がうまくいかず水分の滞りである痰湿を生み出します。
そして、脾と腎は互いに助け合って正常な機能を果たしてます。
他にもある気虚の症状
この痰湿によってさらに栄養物質が身体の各部に送られないために、気(代謝)が低下した内臓によって様々な症状が起こります。
心気虚
心臓の代謝が低下しているときに現れる症状は、
- 動悸
- 息切れ
- 多汗
などになり、主にストレスが原因となります。
脾気虚
脾が弱ると、
- 張満(お腹が張って苦しい)
- 下痢
- 無気力
などの症状が現れ、食生活の乱れや過労が原因となります。
肺気虚
肺が弱ると、
- 喘息
- 咳
- 痰
- 寒がり
などの症状が現れ、浅い呼吸や運動不足が原因となります。
腎気虚
腎が弱ると、
- 足腰の弱り
- 耳鳴り
- 腰痛
- 頻尿
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まとめ
気虚とは現代医学で言うなら代謝の低下です。
その症状は身体の代謝が低下しているときと同じです。
現代人に気虚の症状が増えているのは、
- 食生活の乱れ
- 不規則な生活習慣
- 運動不足
などが主な原因です。
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筆者:澤 楽
鍼灸マッサージ師で東洋医学と西洋医学の融合と併用を目指しています。
農学部出身なので栄養学から見た薬膳についても書いていきます。普段は大阪市中央区のほのか整骨院で院長をしています。
澤楽はペンネームです。
ほのか整骨院