誤解されやすいコレステロールとは
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土樹(どき) 二人兄妹 消化器系が弱りやすい土タイプ
人間関係を重視してボランティア大好き、土麻のお兄ちゃん。想像力が豊かで歴史もののマンガが大好き、栄養学と生理学を教える大学教授。木一郎と金光とはセミナー仲間
土樹「こんにちは。今日も栄養学の講義を始めます」
コレステロールは作られる
コレステロールは、細胞の膜の主要な材料です。
さらに
- 副腎皮質ホルモンや性ホルモン
- 胆汁酸
の原料となり幅広い場面で活躍します。
身体に必要なコレステロールは、食べ物から摂取するのは約3割にすぎません。
コレステロールの約7割は糖質や脂肪酸を原料として主に肝臓で作られています。
そして、コレステロールの生合成は夜間に亢進します。
コレステロールには
- LDL(悪玉)
- HDL(善玉)
の二種類が存在します。
LDLは、コレステロールをからだ中の細胞へ運ぶ役割をしますが、このコレステロールが増えすぎると血管壁にたまって動脈硬化を引き起こします。
そのためLDLには悪玉と呼ばれ、血管壁の余分なコレステロールや不要になったコレステロールを回収するHDLが善玉と呼ばれます。
合成されるコレステロール
人間の体内では、コレステロールが作られる場所は主として肝臓ですが他にも、
- 小腸
- 副腎皮質
- 性腺
などでも作られています。
小腸では脂質を吸収するためにコレステロールを原料とした胆汁が必要です。
副腎皮質や性腺では、コレステロールを原料としたステロイドホルモンが作られています。
このようにコレステロールには様々な役割があるので、摂取するだけでなく身体で作る機能が備わっているのです。
最近の研究で分かっているのは、コレステロールを多く含む食品を食べても、肝臓でのコレステロールの生産が抑えられコレステロールの量は調節されるという事です。
そのため高コレステロール症の多くは、摂取の問題ではなく調節機能の低下が問題なのです。
ただし、身体の機能が正常に働いていないと、高脂血症や高コレステロール血症を起こす場合があります。
コレステロールは脂質の一種なので、たんぱく質との複合体であるリポタンパク質を作って血液中を流れます。
このタンパク質が脂質を運ぶ役割をしており、比重によって仕事が違いLDLより低比重のVLDL中性脂肪を組織に運びます。
主に細胞膜の成分となったり、ステロイドホルモンの原料となったりするのはLDLの役割です。
コレステロールの重要な3つの役割
細胞膜の材料となり血管の修復も行います。
つまり、美肌や健康な皮膚を作るためには適度なコレステロールは必須と言えますね。
さらにコレステロールの不足は脳出血の原因ともなります。
ホルモン(副腎皮質ホルモン、性ホルモン)の材料になります。
副腎皮質ホルモンは、
- ストレスを受けたとき
- 水分の調整が必要なとき
に分泌されるホルモンです。
また、ストレスが日常的に続く人は、副腎皮質ホルモンが優先され、性ホルモンが後回しにされます。
胆汁酸は脂肪の消化吸収を助ける働きをします。
1日に必要なコレステロールの量は1~2gとされますが、そのうち
- 7割が肝臓など体内で合成
- 3割を食事から摂取
する形になります。
つまり、コレステロールは少し多めにとっても体内で合成する分を減らすので過剰にはなりにくいと言えます。
そもそもコレステロールは脂質の吸収や運搬を助けるものなので、脂質を控える方が効果的なのです。
しかし、過剰なコレステロールの摂取は加齢に伴い、血管を詰まらせる原因になり得ます。
LDLコレステロール(悪玉)が増える理由
LDLは中性脂肪の吸収や運搬の役目もあるので、中性脂肪の摂りすぎで作られる量が増えてしまいます。
そのためLDLが増えすぎる原因には、食べ過ぎ(肥満)や運動不足が挙げられます。
さらにアルコールの飲みすぎで肝臓の機能が低下するので、コレステロールの調節機能も低下します。
主な改善策としては、
- 抗酸化作用のある食品を摂取する
- 動物性の脂質を控える
- 揚げてから時間のたったものは食べない
- ウォーキングなどの有酸素運動をする
- 週に一日は休肝日を作る
などが効果的です。
本当に怖いのは活性酸素
最近、明らかになったのはLDL(悪玉)コレステロール自体が悪いのではないという事。
実は、身体に悪影響を与えるのは活性酸素と結びついた酸化悪玉コレステロールだということです。
この酸化悪玉コレステロールが血管の壁に入り込んで、
- 動脈硬化
- 心筋梗塞
- 脳梗塞
の引き金になると言われています。
そして、活性酸素が発生し、コレステロールが酸化する主な原因が、
- 喫煙
- 高血糖
- 高脂血症
- ストレス
- 時間のたった揚げ物の摂取
などが挙げられます。
そのため、どれだけコレステロールが少ない食事を選んでも、上記のような状態であれば高コレステロール症は解消されないのです。
高コレステロール症は高血糖や高脂血症の併発で起こるので、コレステロールよりも糖質や脂質をしっかりと管理していきましょう。
またストレスを発散するためにも、適度な運動を心がければ薬に頼らなくても高コレステロール症は解消されます。
コレステロールに惑わされない!
身体の状態が悪くなる生活習慣の問題です。
どれだけコレステロールを減らしても、思うように改善されないならまずは適度な運動から始めましょう
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筆者:澤 楽
鍼灸マッサージ師で東洋医学と西洋医学の融合と併用を目指しています。
農学部出身なので栄養学から見た薬膳についても書いていきます。普段は大阪市中央区のほのか整骨院で院長をしています。
澤楽はペンネームです。
ほのか整骨院