火翔のパパッと薬膳は自律神経失調症の食養生
パパッと薬膳
現代人の不調の多くは自律神経の乱れから起こるから、ぜひパパッと薬膳を参考にすると良いよ♪
自律神経失調症の養生法
基本的に自律神経失調症は身体への負担が大きいことで起こります。
そのため自律神経を整えるには、
- 外的な負担を減らす
- 内的な機能を高める
が基本になります。
外的な負担の中でも、
- 偏った食事
- 運動不足
- 睡眠不足
などが自律神経を乱します。
現代人に増えている自律神経失調症の原因が偏った食事です。
食事に関して
まずは身体に悪いものを避けるのが基本です。
身体の負担となりやすいのは、食品添加物や残留農薬です。
また悪いものでなくても、食事の偏りを防ぎましょう。
精製された穀物や砂糖はほどほどにする。
白米や白砂糖はビタミンやミネラルが失われているので、過剰に摂取すれば分解の際に身体に負担をかけます。
蛋白質は動物性に偏り過ぎず、緑黄色野菜とバランスよくとりましょう。
また極端に脂質を避けるのもよくありません。
安易にサプリなどで栄養を補うよりも、旬で地元の食材を優先しましょう。
手軽にバランスの良い食材は一物全体食ができるものです。
例えば、煮干しやトマトのように皮ごといただける物が理想です。
量は適度が良いので、気にし過ぎずに食べ過ぎない程度が理想です。
調味料の過度な使用は避けて、食材本来の味を楽しみましょう。
またアルコールやカフェインのような刺激物はほどほどにして、冷たすぎるものも控えましょう。
そして食事の原則は、空腹になるのを待ってから食べて、よく噛んで早食いは避けましょう。
可能なら食べ終わってから寝るまでに3時間は空けましょう。
水分を多くとるのは良いですが、食事中に飲み過ぎるのも避けましょう。
自律神経を乱す血糖値
血糖値は一時的に高くはなっても、身体の機能で平均的な値を維持します。
ですが糖尿病になると、血流を妨げるほどの高い血糖値になります。
東洋医学では糖尿病のことを消渇(しょうかち)と呼びます。
消渇の症状は、
- 多飲
- 多食
- 多尿
などになります。
消は痩せるという意味で、本当の糖尿病の人は多食の割に痩せてきます。
渇は口が渇くことで、糖尿病の人は水分をとってもすぐに喉が渇きます。
そして糖尿病のように血糖値をコントロールできなくなると自律神経は乱れやすくなります。
低血糖や高血糖の時に情緒が不安定になりやすいのは、血糖値がコントロール出来なくなったことで自律神経失調症になっているからです。
そのため自律神経失調症を解消するには、血糖値をコントロールすることが大切なのです。
血糖値をコントロールするために必要となるのは、
- 食物繊維
- たんぱく質
です。
血糖値のコントロールが難しくなるのは、食物繊維の不足による糖質の早すぎる吸収です。
また血糖値をコントロールするためには、糖質をたくさん消費する筋肉をつけることが大切です。
食物繊維は腸内細菌で分解されると、多くのビタミン類を作ってくれるので普段から意識して摂りましょう。
具体的には、
- 雑穀米
- 黒豆や枝豆
- 切り干し大根
- キノコ類
などの手軽に摂取できるものがおすすめです。
またたんぱく質と食物繊維を含む豆乳も食事前に摂ると血糖値の上昇を緩やかに抑えられます。
タンパク質を肉以外で手軽に摂るには、
- 卵料理
- 豆腐などの大豆製品
- 煮干しや刺身などの魚類
などを意識して献立に取り入れましょう。
自律神経失調症に影響する血圧
東洋医学で重視するのは、本態性高血圧になります。
血圧は高いから問題になるとは限りません。
年齢や体質によって、血圧は個人差が大きい指標だからです。
そのため血圧が平均と比べてどうかよりも、血圧の数値は正常でも頭痛やめまいなどが頻発するなら改善の必要があると考えます。
血圧が高くなる原因として、
- ストレス
- 瘀血(おけつ:どろどろ血液)
- 気虚(エネルギー不足)
などがあります。
問題となるのは、高くなった血圧が下がらずに安定しない状態です。
もとから血圧が高い人もいますが、高血圧は心臓の負担が大きくなります。
血圧に影響を与えるのは、
- 高血糖
- 高脂血症
- 肥満
などの生活習慣病が原因となります。
最近では高コレステロール症も注目されていますが、コレステロール値が高くなるのは食生活の問題ではありません。
食事中のコレステロールはすべて吸収されるわけではなく、吸収率には20%から80%程度と大きな個人差があり平均は50%ほどです。
吸収されなかったコレステロールは便中に排泄されます。
また食物繊維を多く含む食事ではコレステロールは吸収されにくくなります。
また高血圧と聞けば塩分の制限が必須と言われますが、最近では糖質過多や高脂肪食も危険視されています。
日本は高温多湿なために過剰な塩分制限よりも、塩分の成分であるナトリウムの排出が大切です。
干し柿やバナナなど塩分を排出するカリウムを多く含む果物やドライフルーツを食べるようにしましょう。
むしろ血圧の改善の際に気をつけたいのは、糖質や脂質の食べ過ぎです。
特に普段から運動をしない人は糖質を控えるようにしましょう。
普段から雑穀米や野菜を増やしカリウムを摂取して、よく噛んで腹八分目の食事が必須です。
特に夜ご飯の炭水化物を減らして、粗食にすることは高血圧の改善に極めて効果的です。
自律神経失調症は血流を良くすれば解消できる!
自律神経の仕事の中でも、血流の調整は重要な仕事になります。
それだけに血流が悪いと自律神経の負担が増えて乱れやすくなります。
自律神経を整える特別な食材はありませんが、普段から血流を良くする食生活を意識することが大切です。
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筆者:澤 楽
鍼灸マッサージ師で東洋医学と西洋医学の融合と併用を目指しています。
農学部出身なので栄養学から見た薬膳についても書いていきます。普段は大阪市中央区のほのか整骨院で院長をしています。
澤楽はペンネームです。
ほのか整骨院